香港のタクシーに乗ってみよう!【動画あり】

観光都市ならではの安全で快適な香港のタクシー。初めて香港でタクシーを利用する方のための徹底ガイドです。

こんにちは、香港ナビです。近年、ガソリン代の高騰のために年々値上がりしているとは言っても、依然として交通費はとても安い香港。特にタクシーは初乗りがたったの300円ほどで、香港生活や観光にはなくてはならない交通機関です。今回は初めて香港でタクシーに乗る方のために、香港タクシーの基礎知識をご案内したいと思います。

香港タクシーの基礎知識

空港外で長い列を作るタクシー

空港外で長い列を作るタクシー

運輸局の統計によると、香港には約18,000台のタクシーが営業しており、香港でタクシーを拾うのはとっても簡単です。大手ホテル予約サイトHotels.comが利用者を対象に、主要観光都市のタクシーサービスのランキング調査を行なった結果、香港は第三位に選ばれました(2011年)。香港のタクシーは地元客だけではなく、観光客にとっても安全で快適な乗り物だといえます。
空港には外国人客が安心してタクシーを利用できるように専用のカウンターが設けられています 空港には外国人客が安心してタクシーを利用できるように専用のカウンターが設けられています 空港には外国人客が安心してタクシーを利用できるように専用のカウンターが設けられています

空港には外国人客が安心してタクシーを利用できるように専用のカウンターが設けられています

派手な広告付きのタクシーもたくさん

派手な広告付きのタクシーもたくさん

★香港のタクシー車両
香港のタクシーは、車体に「的士、TAXI」と書かれており、屋根の上には同じく「的士、TAXI」と書かれた表示灯(あんどん)が設置されています。的士(Dik Si)とはタクシーのこと、英語のTAXIの発音への当て字です。また、規定内であればスポンサー企業がタクシーに広告を出すことも可能で、車体の平面広告以外にも、屋根の上に立体の広告を載せることも可能です。巨大な携帯電話を載せたタクシーや、秋には上海蟹を載せたタクシーも登場します。街歩きのときには、道路を走るタクシーの屋根にも注目してみてくださいね。
★タクシーの種類
街を歩いていると、赤色のタクシーがたくさん走っているのを見かけます。ですが、すべてのタクシーが赤色というわけではありません。香港のタクシーは市内(市區的士)、新界(新界的士)、ランタオ島(大嶼山的士)の3つの営業エリアに分かれており、料金もそれぞれ異なります。見分け方は簡単、市内タクシーは赤色、 新界は緑色、ランタオ島は青色です。赤色のタクシーは、ランタオ島の一部を除き、香港中どこでも行くことができますが、緑色、青色のタクシーはエリアを越えて営業をすることはできません。ただし、空港とディズニーランドのタクシー乗り場では、すべての色のタクシーを見ることができますよ。
左から、市内(市區的士)、新界(新界的士)、ランタオ島(大嶼山的士) 左から、市内(市區的士)、新界(新界的士)、ランタオ島(大嶼山的士) 左から、市内(市區的士)、新界(新界的士)、ランタオ島(大嶼山的士)

左から、市内(市區的士)、新界(新界的士)、ランタオ島(大嶼山的士)

★タクシーの定員
タクシーは運転手以外に、最大5人まで乗車することができます。3歳以下の子どもは人数に数えられません。定員は車体の緑色のプレートに表示されています。
★シートベルト(安全帯)着用義務
後部座席であっても、シートベルトが装備されている場合には、シートベルトを着用しなければいけません。妊婦や子どもも着用義務がありますのでご注意ください。違反した乗客には(運転手ではありません)、最高5000香港ドルの罰金と懲役3ヶ月が課されます。

★ドアは自分で開け閉め

香港のタクシーは日本の中古タクシーを使っている場合が多いため、窓に「自動ドア」と日本語のステッカーが貼られていますが、ドアが自動で開くことはめったにありません。一部は本当に自動ドアの場合もありますが、基本的には自分でドアの開け閉めをしてくださいね。

★後部座席に座るのが一般的
中国本土では、乗客が一人の場合は、助手席に乗ることが多いようですが、香港ではそのような習慣はありません。日本と同様、一人の場合でも後部座席に乗りましょう。
いつも混みあうホンハムトンネル

いつも混みあうホンハムトンネル



★海越え(トンネル越え)タクシー(過海的士/Cross-Harbour Taxi)
香港でタクシーを利用する際に覚えておきたいことの一つが「海越えタクシー(過海的士/Cross-Harbour Taxi)」です。海越えとは、香港島と九龍半島の間を海底トンネルを使ってタクシーで移動すること。海底トンネルを使うと、運転手が実際に支払った通行料に加えて、復路分の通行料も運転手に支払わなければいけません。ただし、 海越えタクシー専用のタクシースタンドから乗車した場合は、片道分の通行料だけでOKです。
★持込み可能な荷物
通常、タクシーのトランクにはスタンダードサイズのスーツケース(170cm×70cm×50cm)を最大3個まで積むことができます。トランクを利用すると規定の追加料金がかかります。車椅子や歩行補助用具は無料ですが、ベビーカーは有料ですのでご注意ください。

タクシーの乗り方

市内に点在するタクシースタンドを利用したり、流しのタクシーを拾うのが一般的です。タクシー会社に電話をして呼ぶこともできます。

★タクシースタンドから乗車
セントラルや銅鑼湾など、商業地区のタクシースタンドはいつも長蛇の列です。でも、タクシースタンドがあるエリアは一時停車できない道が多く、土地勘のない場所で流しのタクシーを拾うのは至難の業。タクシースタンドには空車のタクシーがどんどん入って来るので、意外とすぐに乗車できますよ。
タクシースタンド

タクシースタンド

海越えタクシー専用のスタンド

海越えタクシー専用のスタンド

空車のタクシー

空車のタクシー

海越えタクシーは「OUT OF SERVICE/暫停載客」が出ています

海越えタクシーは「OUT OF SERVICE/暫停載客」が出ています

タクシーを拾ってみよう

タクシーを拾ってみよう

★流しのタクシーを拾う
ダッシュボードに「FOR HIRE」の表示が出ていて、車の屋根の表示灯(あんどん)が点灯しているタクシーは空車です。一方、ダッシュボードに「OUT OF SERVICE/暫停載客」のサインが出ている場合は乗車することができません。
★流しのタクシーの止め方
日本と同様、手を上げて止めます。トンネル越え(香港島、九龍半島間の移動)をする場合は、波を打つように手を動かして、運転手に海越えであることを合図します。もし、海越えでもOKの場合は止まってくれます。なお、駐停車禁止区域(黄色の二重線など)にはタクシーは停車することができないので、タクシーを拾う前に道路のラインや標識もよく見るようにしてください。
黄色の二重線があるところではタクシーは止まれません

黄色の二重線があるところではタクシーは止まれません

タクシーの乗降車専用エリア

タクシーの乗降車専用エリア

街にはさまざまは標識があります 街にはさまざまは標識があります 街にはさまざまは標識があります

街にはさまざまは標識があります

雨の日にはタクシースタンドは長蛇の列

雨の日にはタクシースタンドは長蛇の列

★タクシーを拾いにくい時間帯
平日7~9時、17~19時
通勤、帰宅ラッシュ時は、タクシーは非常に混みあいます。住宅街にあるなどホテルの立地によっては何十分もタクシーが来ないこともあるので、この時間帯にタクシーを利用する場合は十分時間に余裕をもつようにしましょう。

夕方16時ごろ
この時間帯はタクシーのシフト交代時間にあたり、多くのタクシーが車庫に向かっているため、「OUT OF SERVICE/暫停載客」のサインを出しているタクシーが増えます。ただし、行き先が車庫と同じ方面であれば、乗せてもらえることもあります。

雨の日
やはり雨が降ると、タクシーを拾うのは難しくなります。あきらめて、バスや地下鉄を利用するのがベター。また、台風シグナル8以上や黒色暴雨警報の発令中はタクシーも営業を見合わせますが、自己責任で営業をしている運転手もいます。その場合、料金はメーター制ではなく、交渉制になり、通常の何倍もの金額となります。

運転手との会話

★日本語は通じません
タクシーの運転手は日本語は話しませんが、簡単な英語は話すことができます。ただし、ほとんどの運転手は広東語なまりの英語を話すため非常に聞き取りづらいです。また、私たちの日本語なまりの英語を聞き取ってくれないことも多々。誤解を防ぐためにも、行き先はあらかじめ広東語で紙に書いて運転手に見せるようにしましょう。運転手に見せられるように、ホテルの名刺やルームキーカバーを持ち歩くことも忘れずに。また、香港のタクシーの運転手は無愛想に思えるかもしれません。目的地を告げてもウンともスンとも言わない人がほとんど。ちょっと怖い気もしますが、彼らは英語が苦手なので喋らないだけで、広東語で話しかければ、急におしゃべりになる運転手も実は多いのです。
ホテルにタクシーカードがある場合は、万一に備えてもらっておくと安心です。 ホテルにタクシーカードがある場合は、万一に備えてもらっておくと安心です。

ホテルにタクシーカードがある場合は、万一に備えてもらっておくと安心です。

料金の基礎知識

車内に料金表があります

車内に料金表があります

★値段交渉はなし
香港のタクシーは走行距離や走行時間から運賃を自動的に計算するメーター制で、値段交渉の必要はありません。また、他の国でよくある違法タクシーは存在せず、すべて営業ライセンスを持った正規タクシーです。運賃や各追加料金については、すべてのタクシーのドアの内側に黄色い料金表があります。

★基本的に現金払い
一部でオクトパスやクレジットカードが使えるタクシーもあるようですが、ほとんどは現金のみです。500ドルや1000ドル紙幣は、お釣りがないなどの理由から利用を断られることがあります。高額紙幣しか手元にない場合は、乗車前に運転手に利用可能か確認しましょう。
細かな字のレシート。英訳つきでわかりやすい

細かな字のレシート。英訳つきでわかりやすい

★レシートが欲しい
すべてのタクシーにはレシートの印字機が備え付けられています。支払いの時に英語で「レシート・プリーズ」といえば出してくれます。レシートには車両番号、乗車降車時間、運行距離、料金、追加料金などが書かれています。忘れ物をしたときにも車両番号が必要になってくるので、念のため毎回レシートをもらうようにしましょう。
★トランク荷物の追加料金
トランクに荷物を入れると1点につき5ドル加算されます(2015年現在)。トランクを利用しなくても、縦×横×高さ=140cm以上の荷物は同様に追加料金を取られます。車椅子や歩行補助器具は無料ですが、ベビーカーは有料です。ベビーカーをトランクに入れても、運転手の好意で無料にしてくれる場合もありますが、料金表には明確に有料と書かれていますので、ご注意ください。動物や小鳥の持込みも有料です。

★チップについて
基本的にタクシーにチップは不要です。もし払うとしたら、降車時に小額のお釣りを受け取らない程度で大丈夫でしょう。

これってトラブル?!

香港のタクシーは基本的に安全です。海外で心配されるような、運転手による拉致や強盗などの凶悪犯罪は一切ないと言ってもよいでしょう。ただし、言葉が通じないことや土地勘がないことをいいことに、勝手に料金加算をしてきたり、わざと遠回りをされることがあります。このような行為は、金額に関わらず不愉快なものです。ただし、中にはコミュニケーションがうまく取れないために運転手と旅行客の間に誤解が生じている場合もあります。
異国でのタクシー、不安は尽きぬものです

異国でのタクシー、不安は尽きぬものです

★遠回りをされた!?
香港の市街地は一方通行が多く、道を知らないと遠回りされていると勘違いする場合もあります。ホテルが目の前に見えているのに、逆方向に走り出して遠回りされた、なんてクレームもよく聞きますが、ホテルの車寄せに入るには仕方ない場合も多いのです。

★海越えのときに、いつもより高かった!?
香港島と九龍市街地をつなぐトンネルは2つあります。一つは香港島の銅鑼湾と九龍のホンハムをつなぐホンハムトンネル(通称:紅隧 ホンソイ/舊隧 ガウソイ)、もう一つは香港島の西環と西九龍をつなぐウェスタントンネル(通称:西隧 サイソイ)です。ホンハムトンネルは料金は安いけれど、常に渋滞しています。ウェスタントンネルは料金は高いけれど、常に空いています。

ホンハムトンネルがひどい渋滞の場合、運転手が勝手にウェスタントンネルを使うことがあります。ホンハムトンネルを使っても渋滞で高くつき、時間もかかるので、運転手としては良かれと思ってやったことにも関わらず、事前に乗客に了承を得ていないために、トラブルになってしまうケースが多いようです。

★下車時にメーターに料金を加算された!?
上でもご紹介したとおり、トランクに荷物を入れると追加料金を取られます。また、海越えタクシーではないタクシーで海越えをした場合は復路分のトンネル料金も取られます。これらの追加料金は降車時に運転手が手動で追加します。何の追加料金かわからない場合は支払う前にちゃんと聞きましょう。

いかがでしたか?観光都市ならではの安全で快適な香港のタクシー。拾いやすくて、料金も安いので、香港滞在中はどんどんタクシーをうまく利用して、より充実した旅行にしてくださいね!以上、香港ナビがお伝えいたしました。

その他情報

■2015年7月19日 記事内容更新、動画追加
関連タグ:タクシー

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2015-07-24

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