乗り物だけでなく、あらゆるところで使用可能!小銭入れ代わりに気軽に使える、香港での必需品!
こんにちは、香港ナビです。香港に旅行に来たならば、必需品といえるのがオクトパスカード。タクシーと赤ミニバスを除くほぼすべての乗り物で使えて、小銭要らずで香港の乗り物に簡単に乗れてしまうこのカードは、日本でいえばSuicaやPiTaPaのようなものです。
乗り物に乗る時に、カードリーダーにピッとかざせばそれだけで運賃が精算されるという優れもの!さらに、香港のオクトパスこそがこういったICカードの元祖なだけに、乗り物だけではなく、あらゆるお店で便利に使えてしまうのです!
それにカードを入手するのも、使うのも、チャージするのだってとても簡単!しかも地下鉄やKCRなどはオクトパスを使うと運賃が割引されるなど、とってもお得なんです!それでは、オクトパスに迫ってみましょう!
オクトパスカードとは?
冒頭でふれましたが、オクトパスカード(八達通卡)というのはチャージ式のIC乗車券カードのことです。バスや地下鉄等の乗り物に乗り降りするときに、カードをカードリーダーにピッとかざして、運賃を精算する仕組みです。
そして、今では交通カードとしての枠を超えて、コンビニやマクドナルドやスーパーマーケット、はてはパーキングメーターまで使用可能になっていて、香港市民にとって欠かせないカードとなっています。観光客にとっても使い勝手が非常によく、かつ入手もしやすいということで、今や香港に来る人にとっては必携の品となっています!!
カードはどこで買えますか?
地下鉄(MTR)の各駅にある「客務中心」(カスタマーサービスセンター)の窓口で購入可能です。最低入金額の100ドルとデポジットの50ドル、合計150ドルを差し出し、「Octopus Please!」と言えば大丈夫です。客務中心はどこの駅にもあります。
オクトパスカードは基本的にすべての駅で購入可能なのですが、旅行客にとって一番便利なのは空港にあるエアポートエクスプレス駅の客務中心でしょう。ここではエアポートエクスプレスに乗る乗らないに関係なくオクトパスカードを買うことができますので、到着早々すぐにオクトパスを使って市内へ出ることが可能です。
なお、旅行者向けには、エアポートエクスプレスの乗車券がついたオクトパスカードも揃っています。しかもツーリストオクトパスカードについてはクレジットカードが使用可能(一般のオクトパスカードは、クレジットカードでは購入できません)なので、街中に出てから両替、なんてこともできてしまいます。
どんな機能があるの?
○交通料金の支払いサービス(乗り換え割引適用)
やっぱりメインは地下鉄やバスなどの交通料金の支払い。MTRやKCRでは通常料金より割り引かれます。また、路線によっては電車どうし、または電車とバス/ミニバスで乗り換え時の割引が設定されています。もちろんカードを普通にピッとかざすだけで、自動的に割引が適用されちゃうのがすばらしいです。(ただ、一枚で一回お一人の料金しか払えませんので、要注意です。)
○電子マネー機能
交通料金だけでなく、お買い物にも幅広く使えてしまうのがオクトパスのいいところ。コンビニは言うまでもなく、スーパーマーケットやマクドナルド、スターバックスでも使えてしまうのです。それ以外にも、パーキングメーターの支払い、一部の公衆電話など、使用範囲はどんどん広がっています。「世界で最も普及している電子マネー」と言われるだけのことはあります。
また2006年7月頃から、新界エリアのタクシー(緑色)の一部でオクトパスが利用できるようになりました。
どんな種類があるの?
現在、オクトパスカードには以下の種類があります。
・ 租用版/On-Loan(レンタル版)
Adult(大人)HK$150 (残額HK$100+デポジットHK$50)
Child(子供)HK$70 (残額HK$20+デポジットHK$50)なんだかんだ言っても一番お得なのは、この一番ノーマルなタイプのオクトパスカード。価格には乗り物の運賃などに使える「儲値/Stored Value」(残額)と「デポジット」が含まれており、残額が不足した場合は、1回に限り最大HK$35までをデポジットから「借金」することができます。次回のチャージ時に、その分が引かれます。なお、残額、デポジットともに払戻し可能ですが、発行から3ヶ月以内の場合はHK$9の手数料がかかります。
MTR3日間有効 エアポートエクスプレス往復込み HK$300 (デポジットHK$50が含まれます)
MTR3日間有効 エアポートエクスプレス片道込み HK$220 (デポジットHK$50が含まれます)
※いずれも空港-博覧館は使用できません。
観光客向きなのがこれ。MTRの3日間乗り放題にエアポートエクスプレスの乗車券もついています。片道込みか往復込みかの違いは、カードに貼ってあるシールでわかります。ただしMTR以外のトラム、バス、フェリー、お店での買い物など、一般のオクトパスと同じように使用するためには別途チャージが必要です。
また、カードの使用期間を問わずデポジットの払い戻しが手数料なしで可能というメリットもあります(通常のオクトパスの場合は購入後3カ月以内の払い戻しはHK$9の手数料が発生します)。もちろん記念に持ち帰ってもOKですが、その場合はデポジットのHK$50は戻りません。
エアポートエクスプレス・トラベルパス(往復/片道)に含まれる3日間乗り放題はMTRのすべての路線(AEL、東鉄一等車、羅湖、落馬洲駅は除く)と軽鉄、MTRバス(港鐵巴士)に使用できます。
なお、エアポートエクスプレスやMTRの使用期限が過ぎても、チャージさえすれば通常のオクトパスとして使用することができます。
※このオクトパスに含まれている片道/往復のエアポートエクスプレスの有効期限は180日です。MTRの乗り放題は、MTRを一番最初に使用してから72時間です。つまり、HK$300の往復エアポートエクスプレス・トラベルパスを購入した場合、例えば1月1日にエアポートエクスプレスで空港から市街地へ出て、1月3日朝7:00に初めてMTRに乗ると1月6日までMTRは乗り放題です。なお最終日はMTRの終電まで有効です。その後1月1日から180日以内にエアポートエクスプレスで市街地から空港に戻ればよいというわけです。 (九龍駅・香港駅と市内を結ぶエアポートエクスプレスの無料シャトルバスサービスは終了しています。尚、空港内を初めとする店舗の入れ替わりが激しくなっておりますので、ご注意ください。2020年6月追記)
ご存知LINEキャラクターのオクトパスも!(予定販売数終了)
・ 銷售版/Sold(買い取り版)
租用版のデポジットよりも本体価格が高いことと、きれいな絵柄ものとなっていている点から、コレクターのための記念品といった意味合いが強いようです。旧正月前後になると、旧正月限定の絵柄入りカードが発売されたりもしますので、コレクターの方必見と言えましょう。
・ その他各種
腕時計式オクトパス
キーリング時計 ノキアの携帯電話用着せ替えオクトパスカバー
要するに、これらの物は中身にオクトパスが仕込んであり、それをかざすことでオクトパスとして使えるというもの。たまに発売されます。
オクトパス使用可能な乗り物一覧
鉄道など
・ MTR(エアポートエクスプレス、昴坪360ケーブルカーを含む全線全駅、東鉄・西鉄・馬鉄・軽鉄の全線全駅、MTR直営接続バスの全線)
・ トラム全線
・ ピークトラム
バス
・ KMBバス(九龍バス)全線
・ シティバス(城巴)エアポートバス含む全線
・ ファーストバス(新巴)全線
・ 龍運バス 全線
・ ニューランタオバス(嶼巴)全線
・ 市内から深圳・皇崗行きのバス各種
・ 落馬洲−皇崗間連絡シャトルバス など
ミニバス
・ ほぼ全ての緑ミニバス
・ 赤バスのごく一部(アバディーン−旺角線など)
フェリー
・ スターフェリー
・ ファーストフェリー
・ 港九フェリー
・ ディスカバリーベイ(愉景湾)フェリー
・ 珀麗湾フェリー
・ 富裕フェリー(屯門~大澳)
・ 香港仔小輪(香港仔~鴨利洲) など
実際に、オクトパスを使ってみる。
・ MTR(地下鉄)
地下鉄は、自動改札を通る際に、改札機の黄色い部分(ここがリーダーになってます)にピッとかざすだけ!これで自動的に料金が差し引かれます。使い方自体は日本のスイカと同じですが、違うのは電波の感度。反応がものすごく良いのが特長で、香港人がバッグの中に入ったカードを、バッグごとピッとかざしている光景を見かけるくらいです。※エアポートエクスプレスは、空港から市内へ行く場合は到着した駅のみ、市内から空港へ行く場合は乗車する駅のみで改札機を通ります。
・ 旧KCR線(現MTR東鉄、西鉄線)
ほとんどMTRと同じですが、東鉄のみの特色として、一等車の存在があるでしょう。オクトパスで1等車に乗る際は、駅のホームにある「頭等核准機」という黄色いリーダーにオクトパスをかざします。それだけで、一等車に乗車することができます。検札員が車内に来たときは、カードをかざせばそれでOK。
・ バス
バスの場合は、乗る時に運賃箱の横にあるカードリーダーにピッとかざします。たったそれだけ。
・ フェリー
スターフェリーをはじめとした各種フェリーの場合も、乗る時に改札口についているカードリーダーにピッとかざします。たったそれだけ。
・ ピークトラム
ピークトラムも、乗る時に改札のカードリーダーにかざすだけです。
・ トラム
トラムもリーダーにかざすだけ。他の乗り物と違うのは、降りるときにかざすということでしょうか。
・ 軽鉄(LRT)
軽便鉄路は、路面電車の1種でありながら、駅に改札口がなく、車内に運賃箱もないのが特色。なので、オクトパスで乗る際は、ホームにあるオレンジ色のリーダーにかざし、降りるときは、ホームにある緑色のリーダーにかざします。これで自動的に運賃が計算されて差し引かれます。検札員が来た時は、カードを検札員に差し出せばOK。くれぐれもキセルはしないように。
・オクトパスの使用可能なお店リスト
・コンビニ:セブンイレブン、サークルK(香港2大コンビニ)
・スーパー:「百佳/Park
Shop」「惠康/Wellcome」「華潤萬家/Vanguard」、一田百貨、AEONなど。
・ドラッグストア「屈臣氏/Watsons」「萬寧/Mannings」「莎莎/SASA」
・ ファーストフード店:「美心MX」「大家樂/Cafe De Coral」「大快活/Fairwood」「マクドナルド」など多数。
・パン屋:東海堂、美心西餅、奇華餅家、聖安娜餅屋、山崎麵飽、泰昌餅家など。
・ スターバックス など。
・洋服屋:Bossini、Chickeeduck、Sanrio kids
・飲料自動販売機での支払い
・残金の確認方法
乗車(購入)の際に、毎回カードリーダーには運賃(料金)と残高が表示されますが、見やすいとはいえません。そんな場合は、地下鉄駅構内のオクトパスのチャージ機(増値機/Add Value Machine)を利用しましょう。
利用方法は簡単です。残高を確認したいオクトパスを挿入するだけ。あとはキャンセルボタンを押せばオクトパスは出てきます。また過去にさかのぼって使用した金額を確認したい場合は、駅構内の切符販売機の横にある残高チェッカーを利用しましょう。残高も使用詳細もカスタマーサービスカウンターでも確認することができます。
このオクトパスのマークにピッとかざせば…
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今まで使用した分の詳細を確認することができます。
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チャージと払い戻し
■□■ チャージ編 ■□■
オクトパスのチャージはHK$50の倍数になります(HK$50、HK$100など)のでご注意ください。
・鉄道駅(MTR,KCR,軽便鉄路)
全ての駅には、オクトパスのチャージ機(増値機/Add Value Machine)が備え付けられています。差し込み口にオクトパスカードを差し込んで、所定の額を入れればチャージ完了です。くれぐれも、チャージ後にボタンを押してカードを取り出すのを忘れないように!
また、客務中心の窓口でももちろんチャージは可能です。窓口の係員に、オクトパスカードをチャージしたい金額と一緒に差し出せば大丈夫です。
・コンビニ
コンビニでのチャージもとっても簡単!オクトパスカードとチャージしたい額を差し出せば、言葉はわからなくても店員がすぐ理解してくれますので、言葉が苦手でも怖がらずにチャレンジしてみるとよいでしょう。チャージ額を店員に渡して、レジのそばにあるカードリーダーにカードを置けば、あとは店員さんがやってくれます。ピッと音が鳴ったらチャージ完了。最低50ドルからチャージが可能です。
セブンでもサークルKでもできますから、駅以外でも気軽にチャージできるということで利用価値は高いでしょう。
※ おまけ:チャージの時に役立つ単語集
増値(ツァーンツィッ)→チャージ
100蚊(ヤッパッマン)→100ドル
そのほか、以下のお店などでもチャージができます。※一部店舗除く。
・スーパー:「百佳/Park
Shop」「惠康/Wellcome」「華潤萬家/Vanguard」、AEON
・ドラッグストア「屈臣氏/Watsons」「萬寧/Mannings」
・ ファーストフード店:「美心MX」「大家樂/Cafe De Coral」「大快活/Fairwood」「マクドナルド」
・パン屋:東海堂、美心西餅、聖安娜餅屋
・ スターバックス
・ 新渡輪(ファーストフェリー)カスタマーセンター、オクトパスサービスステーション
(長洲碼頭、梅窩碼頭、中環5、6號碼頭フェリー乗り場)
新巴(ファーストバス)カスタマーセンター (金鐘(東)バスターミナル)
城巴(シティバス)カスタマーセンター(空港バス乗り場)
■□■ 払い戻し編 ■□■
一度購入したオクトパスは、半永久的に使用可能です。今後また香港に来る予定のある人であれば、そのまま日本に持って帰り次の香港旅行で使うことができます。しかし、予定のない人、またとりあえず一度払い戻したい人は、以下の方法で手続きを行なってください。(※租用版、エアポートエクスプレス・トラベルパスの場合)
手続きはMTR駅構内のカスタマーサービスで行ないます。「refund please」と言ってオクトパスを差し出せば、保証金HK$50と残金(マイナス分も含む)を清算して返金してくれます。
【注意】・租用版の場合、購入から3ヵ月未満の払い戻しの場合は手数料としてHK$9かかりますのでご注意ください。ただしエアポートエクスプレストラベルパスの場合は手数料はかかりません。
・オクトパスに破損、改造(シール添付など)が認められた場合はその場では払い戻しができません。後日小切手での清算となります。また破損したオクトパスのカード代としてHK$30が差し引かれます。
・残金がHK$500以上の場合はその場では払い戻しができません。後日小切手での清算となるため、必要以上の金額をチャージするのは控えたほうがいいでしょう。
いかがでしたか?オクトパスカードは、今や乗り物だけでなく、ちょっとした買い物にも十分使えるので、まさに小銭入れの代わりとして使えてしまうのです!そんなわけで、旅行者のみなさんも、気軽に持てて気軽に使える便利なオクトパスカードを使いこなして、香港の旅をより充実したものにしてください。以上、香港ナビでした。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2014-02-25