旅慣れた人でも、やはり気を使うのが、その土地の水事情。日本に慣れていると、ここでの水の習慣は、楽しさあり、驚きありかもしれません。香港滞在を安心して楽しむために、水に関する様々な情報をお伝えします。
こんにちは、香港ナビです。海外旅行でなによりも、心配なのが水道水・水事情ではないでしょうか?食事は、火がしっかり通っている事が、見た目にも味覚にも確認できます。しかし、水は、見た目だけでは、なかなか分からないものです。水が合う合わないと、昔から日本でも色んな場面で言いますが、この水が合えば楽しい旅になるでしょうが、合わなければ、それが原因でお腹をこわしてしまい、せっかくの旅行も台無しになってしまいます。そんな訳で今回は、気になる香港の水道水・水事情を、飲み物としてだけでなく、観光の視点からも、色々とお伝えします。
香港の基本情報
香港は、700万人の人口と1,100km2の面積をもつ都市である。ここは、湖、河川、地下水などの水資源は尐なく、水供給は現実に大きな問題となっている。ただし、年間820Mm3(最大1,100Mm3)の水が広東省から導水(購入)されて、中国本土当局が香港にその供給条件保証しています。香港における2つの主水源は、雨水貯留と広東省からの導水であり、これらが給水の水源となっている。
年間降水量は、平均は2,450mmほど。雨水貯水池は、香港に17箇所にあり、それらの総容量は約586 Mm3ですが、これらの総貯水量は、水需要に対してまだまだ、十分とは言えない為に、やはり中國本土からの供給に頼っているのです。中國政府からの供給保証規定により香港の水は、完全に保証されているのです。
香港人は、水の使い過ぎ?
こんな、データーを発見しました。全世界の1日/1人あたりの水使用量の平均は、170ltですが、なんと香港の平均は、それをかなり上回る220ltにおよんでいます。中國からの完全に保証された供給で、この地での、水不足はないように思われますが、中國本土での干ばつシーズンなどがある訳で、もっと深刻に受け止める問題です。そして、海に囲まれたこの香港の大きな水事情の特徴は、トイレの水が80%ちかく海水であると言う事です。住居内に、2種類の水が流れ込んでいる事になります。これも、香港政府の最大の水利用プロジェクトなのです。
水の景観を楽しもう!
なんだか難しい話しで始まってしまいましたが、これは重要な知識です。旅先の水を知る事は、自国の事にも関心が湧くのではないでしょうか?さて、ここからは、リラックスして参りましょう。
先ほどもご説明した香港にある17カ所の雨水貯水池は、多くが山間部にあります。香港で人気の山歩きや、トラッキングと関連した場所にあることが多く、その景観は素晴らしいものがあります。ここに紹介する写真は、香港島のスタンレーから柴湾(チャイワン)へ抜ける山間部にある、大潭水塘(タイタム)です。休日は、ここを目指しハイキングを楽しむ人で賑わいます。
飲み水事情!
わかっています。皆さんは、知りたいのは、香港の水は飲めるのか?ということですね。
答えは、飲めます。
香港の水は、WHOの基準は満たしており、水道水は飲めることになっています。が、「飲める」と「飲む」は違う事をご理解ください。水自体の基準は水準を満たしていてもそれを送り込む配管設備などに問題があり、家に、ホテルに届くまでに衛生面の欠如が出てくるのです。
そのため、多くの家庭、事務所、商業施設では、浄水器や購入した水の給水機を設置します。香港人は水道水を沸騰させ、湯冷ましを使用する事が、ほとんどです。街中でよく見かけるこんな、水のデリバリーは、そういう事なのです。この水のデリバリーなくして、香港の生活は考えられません。短期的にホテル滞在の場合、ホテルでミネラルウオーの提供があればそれを飲み。加熱ポットなどがある場合は、沸騰してから飲むようにしましょう。
心配だと言う方は、お水の購入をお勧めします。
更に、豆知識!
更に豆知識です。香港に度々、又は、長期で滞在された方は、体感されているかもしれませんね。髪を洗った後のごわごわ感。香港の水は、毛質にも心なしか影響します。湿度の高い香港の気候と相まって、このごわごわ感が増すような気がします。しかし、悪い事がばかりではありません。香港の水はフッ素を含んでおり、歯磨き後のゆすぎに水道水を使えば、虫歯対策になる!なんとこれは、嬉しい。日本だとわざわざやってもらうフッ素加工ですが、香港では毎日セルフでできます。ただし、これも是非が問われているみたいです、自己判断でお願いします。
美しい海に囲まれた多くの島の集結・香港の水道水・水事情。最終、結論としては、水は飲めなくはないけど、そのまま飲むのはおすすめしません。状況により、お水(水道水、湯冷まし、購入した水)の選択を。ちなみにトイレの水は海水です。そのためウォシュレット化も進まない。やはり水に関しても日本は最高水準なんだと、実感していただけるかもしれませんが、香港は、水と密接に関わる生活が営まれていること、体感していただける内容であれば、幸いです。以上香港ナビでした。