香港中を白い袋を持って駆け抜けるおじさんたち。彼らが運ぶのは熱々のご飯とおかずと檸檬茶!香港の出前サービス(外賣)について詳しくご紹介します。
香港人の胃袋を支える外賣おじさん
こんにちは、香港ナビです。香港は非常にコンパクトな街の中に、石を投げればレストランに当たるのではと思われるほど、様々な飲食店がひしめき合っています。こんなに便利なフードシーンをさらに便利にしてくれるのが、今回ご紹介する 香港の出前サービス「外賣(オイマイ)」。いつでも、どこでもお気に入りの店のご飯が食べられる便利なサービスです。
外賣(オイマイ)とは?
外賣の定番スタイル
広東語で外賣は「テイクアウト」という意味ですが、レストランのデリバリー、出前(送遞、外送)のことも一般的に外賣と呼ばれます。香港ではファーストフード店はもちろんのこと、ほとんどの茶餐廳、甜品店(デザート屋さん)がデリバリーサービスを行なっています。 雨の日や台風の日、料理を作るのが面倒くさい時にとっても便利な外賣。オフィスで働くビジネスマンからショップの店員さんまで、忙しくてランチに行く暇もない!なんて時の強い見方でもあります。もちろん、滞在先のホテルにも届けてくれますよ。
外賣紙(オイマイチー)
外賣紙の数々
いざ出前 を頼もうと思っても、ファーストフード店やピザのデリバリーならともかく、街の小さなレストランにはメニューを掲載しているウェブサイトなんてありません。そこで登場するのが「外賣紙(オイマイチー)」。つまり、メニュー表です。外賣紙はレストランのレジ付近や入り口に置かれているので、外食したときに持って帰って家や会社にストックしておくと後で役立ちます。
香港中の外賣紙を集めたサイトもあります
もちろん、自分で集めなくても、オフィスや自宅の近くでビラまきをしていたり、郵便局のサーキュラーサービス(DMサービス)を利用してポストに届くので、あっという間に結構な数の外賣紙が集まります。そのほか、香港中の外賣紙を集めた便利なウェブサイトもあるので、そこで最新のメニューと電話番号をチェックするのもオススメ。
外賣をオーダーしてみよう
デリバリーホットライン
外賣は電話での受付けが主流です。ウェブサイトからオーダーができれば簡単ですが、残念ながら、香港ではオンラインサービスを行なっているお店はほとんどないようです。マクドナルドやKFC、ピザハットなど香港全土に支店があるようなチェーン店では、外賣熱線(デリバリーホットライン)が設置され、オペレーターがオーダーを取ってくれます。もちろん英語もOKです。そのほか、セントラルなど外国人が多いエリアのウェスタンフードのお店も英語は問題なさそうです(英語オンリーという店も多い)。問題は街の茶餐廳。広東語が話せるならともかく、お店でも店員さんに向かって「ニゴ、ヤッゴ」など、指差しオーダーの人には、難易度は非常に高いですね。まして、自分の住所を言い間違えたら一生食べ物にありつけません(涙)。ということで、広東語に自信のない方は、周囲の香港人にオーダーしてもらいましょう。もしくは、ファックス(傳真)でも受け付けているお店もあるので、周りに香港人がいない時には ファックスでオーダーしてしまいましょう。
外賣の最低費用
「外賣加一元」など入れ物代を追加する場合も
簡単にオーダーができると言っても、店員さんがわざわざ歩いておうちやオフィスまで持って来てくれるため、外賣の最低消費額を設定しているお店がほとんど。特にランチタイム(12時~14時)の混雑時間には、最低消費額を高めに設定しているお店が多いようです。とはいっても、気になる最低消費額はたったの50ドル~100ドルほど。一般的に茶餐廳のランチは35ドル前後、ディナーでも80ドル前後なので、二人分以上をまとめてオーダーすれば問題ないですね!
外賣の時間
雨の日も風の日もいつでも外賣
現在のところ、香港全域で24時間のデリバリーを行なっているのはマクドナルドぐらいで、ピザの宅配も23時頃が最終のようです。銅鑼湾や湾仔、旺角などの繁華街では24時間営業や明け方まで営業をしている茶餐廳もあるので、そのあたりでは夜中でもデリバリーをしてくれるお店があったりします。不夜城の異名を持つ香港ですから、夜中だろうが何時だろうが、その時間帯に活動している人も多いんですね。ちなみに、日本では大昔に、注文からお届けまでに30分以上かかった場合には返金します!なんて大胆なサービスがありましたが、香港にはそんなサービスはありません。混雑している時には、延々と待たされます。ナビは某ハンバーガー店の外賣で1時間以上待ったことがあります。お店に行って食べたほうが、よっぽど早かったです。。。
外賣の作法
ファーストフードやピザのデリバリーは配達エリアが広いため、専用バイクに専用スタッフを雇っています。ご近所の茶餐廳では、店員のおじさんが制服のまま、歩いたり、自転車に乗っておうちまでやって来てくれます。香港は基本的にチップは不要ですが、デリバリーの距離や金額(極端に安いなど)によっては、数ドルのチップを渡してもいいと思います。また、日本も同じだと思いますが、あまりおつりを持っていないことがあるので、小銭を用意しておくようにしましょう。もちろん、茶餐廳の外賣では領収書なんて用意していないので、会社の経費で落とそうなんて人にはオススメできません。
外賣メニュー紹介
さて、最後に外賣の定番メニューを紹介しましょう。外賣専用のメニューを揃えているところは少なく、基本的には店内メニューと同じです。入れ物は基本的に発泡スチロール。日本の幕の内弁当のような繊細さはなく、山盛りの白飯の上におかずがドカーンとのっています。ボリュームは満点なのに、これでランチは35ドルくらいだから、とってもお得です。一般的に外賣に使用される食器はすべて使い捨て。日本の出前のように玄関先に置いておくと後日、取りに来てくれるなんて習慣はありません。
いかがでしたか?観光で香港にやって来る限りは、利用することはないと思いますが、もし機会があればローカル気分でホテルの客室で発泡スチロールの入れ物にがっつりご飯がてんこ盛りになったランチボックスをほお張ってみては?以上、香港ナビがお伝えいたしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-09-01