夏といえばビール!!こちら香港でも暑い夏は仕事帰りにジョッキ片手にみんなで乾杯しているのでしょうか?香港のビール事情をご紹介します。
こんにちは、香港ナビです。今年もビールがおいしい季節がやってきました!日本では、ホテルやデパートの屋上、オープンテラスのレストランなどなど、いろいろな場所でよーく冷えたビールを楽しむことができますが、香港の夏はどうなのでしょう?夏の長い街だから、もちろん日本のようにビアガーデンやビアホールが街中にあふれているのでしょうか?!今回は、暑~い夏にふさわしい、香港のビール事情をお届けしたいと思います。
香港のビール事情
香港では5月から10月まで連日30度を超える真夏日が続き、言うなれば1年の半分以上がビール日和なのですが、不思議と日本のような「夏といえばビール!」という雰囲気はありません。なぜなら、香港人はあまりビールを好んで飲まないのです(むしろ、檸檬茶やコーラのほうが好きかと思われます)。と言っても、まったく飲まない訳ではなく、カラオケやパーティーなど機会があれば飲む、という程度。特に香港の女性は、体を冷やす食べ物や飲み物を避ける傾向があるため、暑いからといってビールなど冷たい飲み物を多く飲むという習慣はないようです(ただし、エアコンの温度設定は18度・・・)。という訳で、香港には夏の風物詩ともいえるビアガーデンやビアホールがありません。男女問わず、レストランに入れば「とりあえず生!」が合言葉の私たちからすると、ちょっと意外な感じですね。
★香港人に聞いてみました
ナビの周りの香港人にビールについて聞いてみたところ、 やはりビールが大好き!という人はほとんどおらず、ビールは数あるアルコール飲料のひとつ、という位置づけのようです。また、1週間でビールを飲む回数は、ほとんどが1回以下。もちろん個人差はありますが、あれば飲むし、なければ飲まなくてもよい、という感じ。ただし、イギリスや日本などへの留学経験のある人たちは、ビールを飲む頻度、量ともに留学経験のない人より多かったです。
ビールが飲める場所
日本では食事をしながらビールやお酒を飲むことはごくあたりまえの光景ですが、香港では酒楼(中華レストラン)などでの食事や宴席を除き、飲酒と食事は別々に行なう傾向があります。そのため、一般的なレストランではビールだけではなく、他のお酒の種類もあまり多くはありません。
★バー(パブ)
香港でビールを飲む場所といえば「バー」です。日本でバーというと、バーテンダーがシャカシャカとカクテルを作り、ムードのある店内で静かに過ごす・・・と、そんなイメージですが、香港のバーはもっとにぎやか。ブリティッシュ・パブに近い雰囲気で、ランカイフォンや湾仔など繁華街には、イギリスのドラフトビールをはじめ、世界各地のビールを提供する店が集まっています。オープンスタイルの店が多く、夕方になると軒先にはビールを片手に談笑する西洋人の数が増えて活気にあふれます。また、どこの店も夕方4時頃から9時頃まで飲み物が半額近くになるハッピーアワーを行なっています。この時間帯に行くとビールがBuy 1 Get 1 Free(2杯目が無料)になるなどとってもお得です。そのほか、ローカルの若者は雑居ビルの中に入っている小さなバー、いわゆる「樓上吧(ラウションバー)」で安くビールを飲む人も多いようです。
★酒楼(中華レストラン)、レストラン
中華料理のレストランでもビールは人気です。特に海鮮レストランや路上にテーブルを並べた大排檔ではビールがなくてはならない存在。このような店にはビールのプロモーションをするナイスボディな女の子たち「啤酒妹(直訳:ビールガール)」が各席を周り、どんどんビールを売っていきます。メニューにあるビールはサンミゲールや青島ビール、ブルーガール、ハルビンビールなど中華エリアの安いビールが主流。ドラフトビール(生ビール)はなく、通常、瓶ビールのみの提供です。ちなみに、香港各地にある茶餐廳ではビールを提供しているお店は多くはありません。というのも、香港では飲食店でアルコール飲料を提供するには「リカーラインセンス」が必要で、ライセンスの取得条件や審査が厳しく、手数料も高額なため、どの店でも気軽にビールを提供できるという環境ではありません。開店したばかりのレストランでリカーライセンスの取得が間に合わず、しばらくの間、お酒の提供ができないという店もあるほどです。
ビールはバケツに入ってやってきます
★カラオケ
華やかな街にも関わらず、意外と娯楽の少ない香港ではカラオケが若者の社交の場となっています。いつもはビールを飲まない香港人も、カラオケルームに入ったとたん、一気に気分が盛り上がるのか、すさまじい勢いでビールを飲み始めます。大勢でカラオケに行くと、ビールは半ダース(半打/6本)ごとオーダーするのが一般的。ちなみに、ビールを半ダース注文すると、ビール瓶がなんと氷の入ったバケツに突き刺さってやってきます。そして、香港のカラオケになくてはならないのがサイコロ。自分が歌っているとき以外は、サイコロゲームや「あっち向いてホイ!」などのゲームで盛り上がり(他の人の歌は一切聞きません、手拍子、拍手も一切なし)、ゲームで負けるとビールの一気飲みという流れで、一人二人と酔いつぶれていくのです。
香港のビール
香港のコンビニやスーパーマーケットに行くと実に様々なビールが売られています。中でもポピュラーなのが、カールスバーグ(嘉士伯)、ハイネケン(喜力啤酒)、ブルーガール(藍妹啤酒)、サンミゲル(生力)など。値段は1缶5ドル~10ドル(50~100円)程度。6缶入りのパックでも20~35ドル(200~350円)ほどと日本の発泡酒並みの安さです。少し割高ですが日本のビールも簡単に手に入ります。以前、ナビで缶ビールの飲み比べをしましたが、一番人気は カールスバーグでした。
ビール祭り
夏限定のビアガーデンやビアホールはありませんが、香港では年に数回、大きなビアフェスタが開催されます。各イベント共に毎年恒例の行事なので、この季節に香港に遊びに来る方はぜひ参加してみてくださいね!
★ランカイフォン・ビアフェスタ
開催日:毎年7月中旬の週末
場所:香港島ランカイフォン
香港の六本木「ランカイフォン」の坂道沿いに生ビールやスナックを売る屋台がずらりと並びます。街角では大食い大会、ダンスショーそしてライブバンドなど、見所もたくさん。毎年、本格的に暑くなる7月中旬の土日の2日間に渡って開催され、ランカイフォンが熱く熱く盛り上がります。
★ジャーマン・ビア・フェスタ
開催日:毎年10月中旬から約3週間
場所:尖沙咀マルコポーロ・ホンコンホテル駐車場
香港でもっとも有名なビールのイベント。本場ドイツのオクトーバーフェストに合わせて、ハーバーシティに隣接するマルコポーロ・ホンコンホテルで大規模なビア・フェスタが開催されます。巨大な野外会場は日が暮れる頃には満員になり、ここぞとばかりに生ビールを浴びるように飲む人、楽しいミュージックに合わせて踊り狂う人、ビール片手に目の前に広がるビクトリアハーバーの壮大な夜景を鑑賞するなど、楽しみ方は人それぞれ。熱々のジャーマンソーセージや楽しいイベントも盛りだくさん、ビール好きなら絶対に押さえたいビア・フェストです。
いかがでしたか?日本とはだいぶ異なる香港のビール事情。ビアガーデンやビアホールなど大勢でワイワイ飲むことができる場所はあまりないものの、イギリスや世界のドラフトビールや珍しいビールを気軽に飲むことができるのは、外国人が多く住む香港ならではです。以上、ビールがだーい好きな香港ナビがお伝えしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-08-04