香港ホテル辞典『客室編』

安宿から最高級ホテルまで選べる香港のホテル。知っているようで知らないホテルでの常識、非常識をご紹介!今回は、ホテルの客室の設備について解説します。

こんにちは、香港ナビです。早朝から深夜まで、「食べる・買う・遊ぶ」どれを取っても、24時間遊んでも遊びきれない香港。ホテルは「寝るだけ」と割り切っている方も多いと思います。だけど、一日中遊んで疲れて帰って、いざシャワーを浴びようと思ったらバスルームが水浸しになった、トイレが流れなくなった、そんなトラブルが発生してしまえば、寝るだけのホテルもトラブルだらけのホテルに早変わり。快適なホテルライフを送るには、まずはホテルのことを知るべし!前回のチェックイン・チェックアウト編に続いて、知っていて損はしない、客室内の常識を伝授したいと思います。

セーフティボックス(金庫)

香港のホテルには、客室内にセーフティボックス(金庫)が備え付けられています。一般的なタイプは、4桁の好きな番号を入力してドアを閉めるとロックがかかり、開ける場合はその番号を再度入力する、というシンプルなものです。予備のクレジットカード、日本円、日本の携帯電話など、香港滞在中に不要だと思われる貴重品はすべてチェックイン後すぐに金庫に入れておきましょう。というのも、ホテルの客室には、清掃などの目的でいつ何時、誰が入ってくるかわかりません。ホテル側は金庫以外の場所に置かれていた貴重品の紛失には責任を取らない場合がほとんどです。パスポートもコピーを持ち歩くようにし、マカオなど香港外へ出かけない限り金庫の中へ入れておきましょう。旅先で貴重品がなくなると、再発行や紛失届けなどの手続きなど、大幅な時間のロスになります。何より楽しい気分が一気に消えてなくなってしまいます。

ゲストハウスなど安宿や古いホテルでは客室内に金庫がないことがあります。その場合は、大抵レセプション(フロントデスク)に貴重品を預けることができます。

<ひとことアドバイス>
☆使用方法に日本語の翻訳があるものもありますが、誤訳の場合もあるので注意が必要。
☆チェックイン時に既に金庫のドアが閉まっていたり、誤ってロックをしてしまった場合は、レセプションへ連絡し、係の人に来てもらいましょう。

バスルーム・トイレ


チェックインをしたら、まずお湯がちゃんと出るか、トイレが流れるかなど水周りをしっかりと確認しましょう。問題がある場合は、すぐにスタッフに連絡し、可能であれば別の部屋を用意してもらうなど交渉しましょう。

新しいホテル、特に3~4つ星のデザイナーズホテルやブティックホテルでは、バスタブがないシャワーブースのみの客室が主流になっています。バスタブが必ず必要な場合は、バスタブがあるホテルなのかどうかを確認してから予約をしてください。また、ホテルによっては、バスタブ付きの客室、シャワーブースのみの客室など部屋タイプが数種類ある場合もあります。バスタブ付きの客室をリクエストしていたにも関わらず、チェックインをしてみるとバスタブがなかった、そいう場合はホテルの手違いが考えられますので、必ずその場でスタッフに確認しましょう。



基本的にシャンプー、ボディーソープはありますが、リンスはほとんど見かけません。シャンプー類は街中のSASAやワトソンズなどで旅行用のミニボトルセット(日本のコンビニで売っているものと同じ)がHK$20前後で売られているので、足りないものは香港に来て買うことも可能です。

バスルームには、シャワーカーテンのほかに、バスマット用にフェイスタオルより硬めのタオルがバスタブにかけられています。また、滑り止め用の吸盤が付いたマットを用意しているホテルもあります。シャワーを浴びるときは、カーテンはバスタブの内側に入れ、お湯が外に漏れないようにします。

どんなホテルでも、バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオル、バスマットなど、たくさんのタオルが用意されていますが、最近では、「交換が必要なタオルはバスタブの中に入れてください」等、環境に配慮してゲストに協力を呼びかけているホテルもあります。

<ひとことアドバイス>
☆香港の配水管は日本のものと比べると非常に細く、また設備も脆弱なため、日本と比べると水周りのトラブル(トイレやお風呂の水が流れない)がよく発生します。レセプションに連絡し修理を頼むか、部屋を換えてもらいましょう。特に女性グループの場合、立て続けにトイレを何度も流すと詰まりの原因になります。必要な回数だけ流すようにしましょう。

エアコン

ホテルの客室内は常に15度前後に設定されています。真夏に外から帰ってくると生き返ったような気分になりますが、冬はあまりの寒さで凍えてしまいそうになるのが香港のホテル。客室内に温度調整ができるスイッチがある場合は、適温に調節することを忘れずに。

一日中エアコンがついているホテルの客室内は湿度の高い季節でも乾燥しがちです。眠っている間に喉が乾燥して、風邪気味になったり、体調を崩してしまわないように、就寝前に枕元やサイドテーブルに濡れタオルやお湯を入れたコップを置くなど、客室内の湿度を上げるようにしましょう。ベッドの周りに軽く水をまいておくのもおすすめです。また、夜のうちに下着やTシャツを洗濯して客室内に干しておくと室内の湿度も上がり、翌朝には乾いているので一石二鳥です。ただし、スタンドランプなど熱くなるものに洗濯物を干すと、火災の原因となるので絶対にやめましょう。


ゲストハウスでは、写真のような窓型タイプのエアコンが主流です。スイッチをオンにすると、ブーンと大きな音を立てて動きます。音に敏感な人には少し気になるかもしれません。温度や風量、はエアコン本体の右下のカバーを開けると中にあるつまみで調節できます。エアコンのスイッチは通常部屋の電気のスイッチと同じ形のものが部屋の入り口の壁にあります。わからない場合はホテルのスタッフに聞いてみましょう。ちなみに、このタイプのエアコンにはリモコンはありません。

<ひとことアドバイス>
☆香港のホテルが異常に寒くて風邪をひいてしまったという話をよく聞きます。香港のエアコンには暖房機能はありません。冬場は、厚めのパジャマと靴下を履いて寝るなど、十分に注意してください。

ピローチップ(枕銭)

通常、ホテルの客室には一日に一回掃除が入ります。朝外出前にピローチップ(枕銭)を枕元に置いておくとスマートです。香港ではベッド1台あたりHK$10(約110円)ほどが相場。ベルボーイへのチップと同様、香港ドルのほかに、米ドルやユーロなどの外貨でもOKです。ただし、外貨の場合、香港では硬貨の両替ができないので紙幣を置くようにしましょう。また、ピローチップを枕元ではなくベッドサイドテーブルなど別の場所に置くと、スタッフはチップかお客の小銭かどうかの判断ができず、受け取ることができません。毎日チップを置くという人もいれば、チェックアウト日に1回だけ置くという人もいます。

<ひとことアドバイス>
☆チップはよいサービスに対して渡すものです。サービスに満足しない場合は渡す必要はありません。 

ホテルで借りることができるもの

旅先でのお土産も考えて、なるべく荷物は少なくしたいものです。香港では大抵のものが日本より安く買うことができるため、現地調達もよいですが、ホテルでもリクエストをすれば貸りることができるものも結構あります。無料で貸し出し可能なものは、アイロン、アイロン台、ズボンプレッサー、コンセントプラグ、変圧器、傘など。そのほか、お皿やナイフ、フォークなどの食器類、バスローブや浴衣などもリクエストすれば部屋に持って来てくれることもあります。また、ホテルによってはビジネスセンターで携帯電話やラップトップなどもレンタルできる場合もあります。

<ひとことアドバイス>

☆コンセントプラグは香港のホテルでは通常「アダプター」と呼ばれています。ホテルにリクエストをするときに「コンセント!」とお願いしても理解してくれないので、そんなときは「アダプタープリーズ!」と言ってみましょう。

いかがでしたか?今回紹介したのは、まだホテルの常識のごく一部。ビジネスセンターの利用方法やフィットネスセンター、スイミングプールなどホテルにはいろいろな施設はあります。次回は、ホテルの付帯サービスの常識についてご紹介する予定です!以上、香港ナビがお伝えいたしました。
関連タグ:ホテルマニュアル

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-06-03

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