車をレンタルして縦横無尽に香港を駆け抜けよう!ガイドブックには載っていない香港を発見する旅。
みなさん、こんにちは。香港ナビです。今回は2回に分けて香港ナビドライブ体験記をご紹介します!
香港は小さな街なのに「ドライブ?」と思う人がいるかもしれませんが、車があれば公共交通機関ではなかなかいけないところにいけますし、何かにつけて便利です。これで仕事に行くわけではないので、渋滞や時間を気にする必要もありません。また、違った角度から香港の街並みを味わえるので、香港のリピーター、香港在住者には特にオススメです。1回目は香港島の1周と紅磡から山頂までのルートを紹介します。
免許について
香港で車を運転する場合は、国際免許か香港の免許が必要です。国際免許は日本で取得する必要があります。香港の免許の取得は、日本での免許を取得してから5年以上が条件です。
申請方法ですが、まずは中環にある領事館にいって、免許証を香港政府から発給してもらうためのレターを申請しなければなりません。これは申請した日にもらえます。日本の免許証とそのコピーが必要です。料金は140ドルです。
このレター、香港のIDカード、パスポート、香港の免許証を発行してもらう申請書に必要事項を記入して、最寄りの運輸署の牌照事務所(金鐘、長沙湾、観塘、沙田のいずれか)に提出します。5営業日で免許証がもらえます。料金は900ドルで、有効期間は10年もあります。
車を借りましょう
次に車の借り方です。今回は有名な世界的なレンタカーのAVISを使います。ナビが借りたのはSmallサイズで1.5リッターのトヨタ・カローラです。日本で最も販売した車ですので、読者の皆さんにもおなじみですね。1日11,520円です(ナビにてレンタカーを申し込んだ場合)。金曜の昼12時から月曜日の午前10時までのパック料金もあり、これですと24,000円です。銅鑼湾(コーズウェイベイ)にある分店には200台の車があるそうですが、週末は家族で借りたりする人が多く、ほとんどの車が車庫からなくなるそうです。ちなみに、ベンツのS350は1日56,000円、週末パックで112,000円となっています。
借りるには、25歳以上であることが前提です。国際免許の場合、国際免許、日本の免許、パスポート、クレジットカード、滞在先の住所(ホテル名など)が必要です。
一方、香港の免許を持っている人は、香港の免許、IDカード(パスポートもあればよりOK)、クレジットカード、香港の住所が必要です。デポジットとしてクレジットカードで1万ドルを払います。これは事故などのためで、何もなく返却できた場合は、デポジットはキャンセルされます。
車のデリバリーもあり、香港島と九龍は1,600円から2,400円。新界(ニューテリトリー)は4,800円です。日本から空港について、デリバリーしてもらって、香港をドライブというのもいいですね。
運転に気を付けたいこと
香港は、イギリスの統治下であったので、左側通行、右ハンドルと日本とおなじです。車掌感覚的には違和感なく運転できると思います。交通ルールも基本的に同じです。都心部は慢性的な渋滞なので、スピードが出ないので、車をコントロールしやすいです。その点では、非常に運転がしやすいですし、重大事故の確率も下がります。
信号は、道路の両脇に必ずありますが、日本と違いロンドンのように低い位置にあるので、前に2階建てバスがあると非常に確認がしづらいときがあります。回りの車の動きなどを観察して状況を察することが必要です。
交差点の中央などには、黄色の線がクロスしているのがありますが、ここは駐停車禁止です。右折時に対向車を待つときでも、ここに進入して待ってはいけません。ここは日本と違うところです。
また、香港のドライバーは、ウインカーをあまり使用しません。いきなり曲がったりするので、車間距離はしっかりととったほうが安全です。また、渋滞でイライラするせいか割り込みが多いというマナーの悪さもあるので、小さな接触事故には気をつけましょう。
ドライブという意味でいうと、香港は駐車/停車場所が少ないので、トイレに行くのが大変です。駐車したら、出発前にトイレにいっておくことをオススメします。変な話ですが、香港では非常に重要です。
地図
香港は、日本での運転技術があれば簡単に運転できるのですが、問題は、一方通行や右折禁止が非常に多くて、目的地までの行き方が分かりにくいことです。道を間違えると同じ場所に戻るのに非常に苦労します。
また、GPSによるナビゲーションシステムは香港では日本ほど普及していないので、道は自分で覚えざる得ない状況になります(道を覚えれば、タクシードライバーがわざと遠回りするのを防げるという利点もあります)。そうなると当然、地図が必要になってきます。壹本便利から出版されている『地図王』は、その名の通り、ドライバーには非常に使いやすい地図です。ページに掲載されているエリア内の駐車場がどこにあるのか(香港は駐車場探しも大変)、当該ページを通るバスの路線番号、深夜バスのナンバー、病院など公共機関などの情報も網羅されています。加えて、レストラン、カフェ、ファッションショップなどの情報まで掲載されているので、ドライブのみならず、“一家に一冊”置いても良いかもしれません。AVISでは地図の貸し出しがありますので、店員さんにお気軽に聞いてください。
そごう前のスタート地点です
銅鑼湾(コーズウェイベイ)を起点に反時計回りに香港島を1周します。そごうの前の軒尼詩道(Hennessy Rd.)を湾仔(ワンチャイ)方面に向かいます。この辺は渋滞のメッカです。ずーっと道なりにいくと、金鐘(アドミラリティー)となり、パシフィックプレイスが左に見えてきます。さらに進むと中環(セントラル)です。ブランドショップや蘭桂坊(ランカイフォン)へのお馴染みの道が見えてきます。
トラムが湾仔に向かうため右手から左
手に道路を交差しながら向かうので、
注意を。
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パシフィックプレイスです。ここで買
い物もOK
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右に曲がると立法会方面へ。
今回は左に向かう形で中環に向
かいます
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信号を左に曲がると蘭桂坊です
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上環で潮州料理を
道をさらにまっすぐ向かうと上環(ションワン)の街市(マーケットのこと)などが入っている政府庁舎のビルが正面に見えてきます。この辺になってくるとかなりローカル色が強くなってきます。そこから1、2分もしないうちに海鮮をふんだんにつかった潮州料理のレストランが密集する場所となります。食事をしたければ、先ほどの上環の政府庁舎に駐車場があるので、そちらに行きましょう。この辺の通り名は皇后大道西(Queens Rd. West)です。
上環の政府庁舎が正面に見えます
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潮州料理のレストラン街
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ここを抜けると、一段とローカル色が濃くなります。軽い上り坂や下り坂を走りぬけていくと石塘咀(シェクトンチョイ)の街市が左に見えてきます。この辺はノボテルのホテルがあったり、トラム起点/終点の1つでもあるので、結構栄えています。さらにアクセルを踏んでいくと、トラムと合流する堅尼地城海傍(Kennedy Town Praya)という道に出てきます。そう、この辺に入ると、香港島の最西端、堅尼地城(Kennedy Town)です。
石塘咀のにぎやかな街市
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堅尼地城香港島の西側の中心地です
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堅尼地城以降は香港島を南下して、数碼港(サイバーポート)を目指します。域多利道(ヴィクトリアロード)沿いに走ります。この辺は途中に墓地が見えるくらいで、特に何もない普通の道です。サイバーポートに向かう標識に沿って走っていくと、右手に海が見えてきます。そして、その先にサイバーポートのビル群が突如現れます。ここにも映画館やショッピングモールがあるのですが、人が少ないので、ゆっくり買い物などをしたければ立ち寄ってみるのもいいでしょう。
ここからは、その昔、水上生活者が多く住んでいた香港仔(アバディーン)に向かいますが、道そのものは単調です。その先は水上レストラン、ジャンボがある黄竹坑(ウォンチュクハン)です。ここで食事をしようという人は、南へ向かってください。途中には大王爺廟という大きな寺院も見えます。
香港仔のメインストリート、
香港仔大道(Aberdeen Main Rd.)
などは高速道路のようによく
整備されています
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観光地として有名なジャンボ
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浅水湾と赤柱でゆっくり過ごす
次は、浅水湾(レパルスベイ)、赤柱方面へと足を伸ばします。この辺からは、日本の湖畔沿いの道路ように狭く、曲がりくねった道が続きます。また、香港では珍しい1戸建ての家も一部で見受けられます。そう、わかりますね、本当の金持ちがすんでいるのです。浅水湾の手前には、深水湾(ディープウォーターべイ)の海水浴場があり、それを過ぎれば、映画『慕情』の舞台としても有名な浅水湾です。まあ、映画が50年代の作品なので見たことがない人も多いと思いますので、ここは素直にビーチの美しさを堪能するのがいいでしょう。ちなみに、この周辺は再開発中で、今も大きな建物の工事をしています。
標識にそって赤柱へと向かいましょう。浅水湾道(Repulse Bay Rd)を走っていくと途中で右に曲がる道(春磡角/Chung Hom Kok Rd)が見えるので、そこを走りましょう。アップダウンの道を繰り返しているうちに、赤柱広場(スタンレープラザ)が見えます。ここには駐車場があるので、マーケットで買い物したり、食事をしたりして都会の喧騒から離れた香港を味わいましょう。
赤柱方面に向かいます
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深水湾は香港で有名なビーチの1つです
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もうすぐ一周です
北角になると看板だらけです
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太古のジャスコが見えます
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従来の香港島らしい道
に戻ってきました
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1周してきました!
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一気に北上、その後、西にむかって、ゴールの銅鑼湾に向かいます。赤柱を過ぎるとかの香港インターナショナル・スクールがある紅山(レッドヒル)を通過し、しばらくするとダムの上を通ります。ここは非常に道が狭いので、対向車にトラックが走っていたら、ダムの道路に進入するのは待ったほうが得策です。というわけで、ダムの景色は助手席の人はかなり楽しめることでしょう。ここから柴湾(チャイワン)へと向かいます。ここまでくれば、香港島はほとんど1周したようなものです。日本人が多い太古(タイクー)、北角(ノースポイント)を過ぎれば、あっというまにゴール地点です。
このルートは非常に短いです。ピークまではほとんどが峠道ですが、かといって特別な道路ではありません。ひょっとしたら、日本人的には海の下を通る海底トンネルのほうが、ドライブのハイライト?かも…。
スタートは、新界への入口、広州への玄関口である紅磡駅前から。駅前にはハーバープラザメトロポリスやコンサート、スポーツイベントで有名な香港体育館(香港コロシアム)もあります。
まずは海底トンネルへと向かいます。標識には「香港」とかかれて、その右側に「中」と「C」が書かれた絵文字があります。これは尖沙咀と銅鑼湾を結ぶ海底隧道(Cross Harbour Tunnel)のことです。これにしたがっていけば、いやでも海底トンネルの入口にいけます。 香港の交通網は日本より早くETC(香港で言えば“Autotoll”)システムが早く導入されています。レンタカーではこのゲートを選ばないようにしましょう。このトンネルは片道20ドルです。支払いゲートを過ぎると、我先にという車が多く、横入りをしようとする車ばかりですので、接触事故に気をつけましょう。とくにタクシーとミニバスは要注意です。トンネル内はスムーズに走れます。
お金を払う車で大渋滞
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トンネル内はすいすい走れます
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トンネルを抜ける直前から車線数が一気に増えます。香港島のいたるところに向かうためです。山頂に向かうにはまず香港仔方面へと向かいます。左に大きく回り込むカーブを抜けるとすぐに左側に禮頓道(Leighton Rd.)に降りる標識が現れるのでそちらに向かいましょう。ここは他の車線の合流地点でもあるので、注意を払いながら左に車線変更してください。スピード自体はゆっくりなので問題なくできるでしょう。そのまましばらく走ると今度は皇后大道東(Queen’s Rd. East)は右前方へというサインが出るのでそちらへ。皇后大道東に入って最初の交差点を左に曲がってください。
あっという間に山頂です
上り坂の道が本格的に始まりますが、この道は司徒抜道(Stubbs Rd.)といいます。とにかく曲がりくねった道路です。途中から山頂道(Peak Rd.)に名前が変わりますが、大きな道沿いに走っていけば大丈夫です。これらの道は豪華なマンションが並ぶ高級住宅街です。いずれ、右手に山頂広場(Peak Galleria)が姿を見せるのでここにある駐車場に止めて、香港の景色を楽しみましょう。
晴れていれば九龍側も一望できます
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ロンドンとは一味違う
マダムダッソーの人形館
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帰り際ですが、司徒抜道にちいさな展望台が見えてきます。大きなバス停というか小さな駐車場のようになっているので、車を止めて、もう1つの香港の景色を堪能してください。
いかがでしたか?香港でのドライブ体験記。香港はハワイやグアムのように、のんびりと誰にも追われることなく走ることができる、っていう街ではありませんが、日本で車に乗り慣れている、海外での運転にも自信があるっていう方はぜひトライしてください!次回は、新界方面を周ります。お楽しみに!以上、香港ナビがお伝えしました。
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記事登録日:2007-10-17