香港旅行の前に読んでおいて損はしない、香港ナビのマッサージの達人が香港マッサージの基礎知識をご紹介。
こんにちは、香港ナビです。10月からの香港は待ちに待った観光ベストシーズン!香港特有の高湿度サウナ地獄から解放され、これからやってくる季節は日本の冬と比べると温暖で過ごしやすく、快適に旅行をすることができます。10月はオーシャンパークやディズニーランドで毎年恒例のハロウィン特別イベントが開催され、11月に入るとクリスマスのデコレーションやイルミネーションで街は一段と華やかになります。今香港ナビをチェックしている皆さんの中にも、この秋冬に香港旅行を計画中、なんて人も多いのでは?
香港に来たらぜひ試したいことの一つがマッサージ(変なマッサージじゃないですョ!)。ナビも初めて香港旅行をした時、香港の「ほ」の字も知らないながらも、『香港=足ツボマッサージ』という方式だけはなぜか頭にあって、自由時間を利用してガイドブック片手にマッサージ屋さんに行ったものです。今回は初めて香港でマッサージを受ける方のために、香港のマッサージについて知っておいて損はしない情報をまとめてご紹介したいと思います。
その1 マッサージの料金・時間
■ 香港のマッサージの相場 日本でマッサージ店や健康センターでマッサージをすると、だいたい10分=1,000円が相場ですが、ここ香港では、足ツボ・全身マッサージ50分で150~250ドル(2,000~3,500円)ほどで、なんと日本の半額以下。マッサージ店の中には99ドル、88ドルなど破格の値段のビラを街頭で配り、施術後にこの特別価格は30分の料金です、と言われてトラブルになることも多々。数年前までは本当にこの金額で50分のマッサージを行う店もありましたが、長引く不況と家賃の高騰のために、最近ではそんなお得な店にはほとんどお目にかかれません。あまりに安すぎるビラや呼び込みには十分注意をしましょう。
マッサージ師の番号がついた専用の箱にチップを入れるシステムの店もあります。
■ チップは必要?
香港ではレストランでもおつりの中から小銭をチップとして渡すなどチップの習慣があります。マッサージをしてもらってそのサービスが非常によいものであれば、直接マッサージ師に手渡すと喜ばれますが、絶対ではありません。マッサージ師さんが施術後にチップを待つような態度は香港のマッサージ店ではほとんど見かけません(中国大陸ではあからさまにチップを要求されますが)。もしもチップをあげたいと思った場合、マッサージ料の10%程度でOK。足ツボや全身マッサージ1時間であれば20ドルくらいでよいでしょう。
■ マッサージの所要時間の謎
通常香港のマッサージ店で使用される「1時間(一個鐘)」という言葉は45分を指します。香港ナビで紹介しているマッサージ店にはメニューの金額と時間をはっきりと書いているので、トラブルになることはありませんが、飛び込みで入った店では「1時間いくら」と言われたはずなのに、実際は60分未満だった、なんて騙されたような気分になることもあります。マッサージを開始する前にしっかりと実質何分間のマッサージなのか、確認するようにしましょう。
その2 どこに行けばマッサージ店がある?おすすめエリアは?
■ マッサージ店激戦区 尖沙咀
マッサージをしたいけれど、どこに行けばいいかわからない。そんな時にはとりあえず九龍半島の観光地、尖沙咀に行ってみましょう。尖沙咀の特に九龍公園南側の海防道から北京道の間はマッサージ店激戦区。どこを歩いても、ビラを持った中年のおばちゃんたちが「マッサージ~、マッサージ~」と観光客相手に呼び込みをしています。ナビも香港に来た当初、お気に入りのマッサージ店を見つけるべく、果敢にこのエリアのマッサージ店に行きまくりました。呼び込みをしている店のほとんどは、古い雑居ビルの上階に店があり、呼び込みのおばちゃんに連れられておんぼろリフトに入った時は、ドキドキ。誘拐されたらどうしよう~なんて、不安に思いながらも店に入ったら、日本人だけではなく外国人の観光客もいっぱいいて、どの店も意外に繁盛しているんです。
■ その他のエリアのマッサージ店
尖沙咀以外にもマッサージ店は香港各地にあります。観光客が行く範囲で値段がリーズナブルなエリアは、湾仔、銅鑼湾周辺。オフィス街の金鐘にはマッサージ店はなく、お隣のセントラルもマッサージ専門店というより、中級~高級スパやアロマセラピー専門店などセントラルで働く高所得のOLをターゲットにした店が多いのが特徴です。また、九龍の旺角、油麻地、佐敦エリアは、マッサージ店も多いのですが風俗系の店も多く、土地勘のない人はこのエリアのマッサージ店には行かない方がよいでしょう。また市街地でなくてもホテルの周辺には観光客でも入りやすいマッサージ店があることが多いです。郊外のホテルに戻ってから、マッサージをしたいな、と思った時はフロントやコンシェルジュスタッフにお勧めのマッサージ店を紹介してもらいましょう。ホテルスタッフに予約も併せてお願いしておけば、英語が通じない超ローカルな店だったとしても、行ってからトラブルになりにくいでしょう。
■ マッサージ店いろいろ
足ツボマッサージ、全身マッサージをメインにしている店の内装はいたってシンプルです。ただ、尖沙咀は先ほど書いたようにマッサージ店が乱立しているため、きれいに内装を施して大型液晶テレビやふかふかのマッサージチェアを入れたりする店も増えてきました。そういうお店は、料金も少し一般的な店より高めです。少し高めと言っても、日本で同じ内容のマッサージをすることを考えると格段にお得なので、衛生面で不安を感じながらマッサージを受けるのであれば、せっかくの旅行ですからキレイなお店で極楽タイムを過ごすのもいいかも知れません。
その3 マッサージメニューについて
■ マッサージメニューいろいろ
足ツボマッサージ、全身マッサージ、オイルマッサージ、リンパマッサージなどがどの店にもある基本メニューです。一般的に香港のマッサージ店で行われるマッサージは、推拿マッサージと呼ばれ、体の表面にある経絡とツボに、叩く・押す・揉む・さする等の刺激を与えることにより、血液・リンパの循環を促し、疲労感を改善します。スパで行われるアロマセラピーやボディスクラブなど、やさしく撫でてリラックスを促すものとは根本的に違いますので、ご注意ください。痛みに弱い、“こそばがり”な方には向いていないかもしれません。最近では、スパ施設を備えたマッサージ店も増えています。グループ旅行でも、マッサージをする人、スパメニューにトライする人と別々のマッサージを一つの店で受けることも可能です。
■ オイルマッサージとリンパマッサージの違いって?
香港ナビで紹介しているマッサージ店のメニューには、指圧マッサージ、中国式マッサージ、推拿マッサージなど店によって、いろいろ名前が違いますが、呼び方は違えど、香港のマッサージ店で行われるのは、先ほどの推拿マッサージ、ここでは「普通のマッサージ」と呼んでおきましょう。では、リンパマッサージとオイルマッサージの違いって、何??普通のマッサージをしていると、マッサージ師さんが肩や腰を触って、「すごくこっているねー、オイルマッサージ(推油 トイヤウ)したほうがいいよ」とか「リンパが詰まっているからリンパ(淋巴 ランパ)マッサージした方がいいよ」など言ってくることがあります。オイルマッサージというのは、その名のとおりオイルをつけてマッサージをすることで、一般的にオイルをつけた方が肌のすべりがよくなるため、マッサージがしやすくなり、気持ち良さもアップします。
一方リンパマッサージというのは、首筋、うち太もも、わき下などにあるリンパ線の流れをマッサージによって促すというもの。同じくオイルを使いますが、こちらはリンパに詰まった老廃物を排出する、つまりデトックス(排毒)効果が期待できます。腕のいいマッサージ師さんに当たれば、ちょうどいい力でリンパを通してくれますが、リンパの詰まり具合によっては痛みを伴うこともあります。痛いのが苦手な人は通常のオイルマッサージをお願いするとよいでしょう。ちなみに店によっては、オイルマッサージをアロマオイルマッサージと呼んでいる店もあります。一般的なマッサージ店で使用しているアロマオイルには期待しない方がよいでしょう。肌が敏感な人はアロママッサージの専門店で、スタッフと相談しながら最適なオイルを選んでもらうようにしましょう。またオイルマッサージやリンパマッサージの場合、衣服を脱ぐ必要があります。
■ マッサージって痛いものなの??
香港特集番組などでよく、タレントが足ツボマッサージに行って、その痛みに思わず体をよじり苦痛に耐えるというシーンを見かけます。ツボを刺激しているのである程度の痛みは伴いますが、我慢ができない、涙が出そうなくらい痛い、と感じた時は、すぐにマッサージを中止してもらうか、他の部位に移ってもらいましょう。ツボというのは不思議なもので、弱っている部分につながっているツボはただ軽く触れられているだけでも激痛が走ることがあり、マッサージ師さんは気付かない場合があります(もちろん経験豊富なマッサージ師さんはすぐに気づきますが)。痛い時は、痛い。やめてほしい時はやめて!とハッキリということが大切です。マッサージ後に観光もままならないほど、もみ返しに苦しむ羽目になりますよ。
その4 マッサージに関するいろんな質問
■ 足ツボマッサージの服装は?
足ツボマッサージであれば、着替える必要はありません。ジーンズやスカートで大丈夫です。ただし、ぴったりとしたスリムジーンズだと、膝上までまくりあげることができないので、できればゆったりとしたズボンを履くようにしましょう。
■ 全身マッサージの場合は?
通常、パジャマのような着替え用の服が用意されています。更衣室がある店はほとんどなく、施術する部屋で着替えます。
■ 予約は必要?
マッサージ後の観光スケジュールが詰まっている、複数でみんな同じ時間にスタート、終了したい、そういう場合は事前予約をしておきましょう。香港ナビでは、観光客が行く有名なお店から香港人に日記のある穴場のマッサージ店まで、あらゆる種類のマッサージ店の予約代行を行っています。ナビで予約代行をした場合は、施術に関する細かいリクエストを伝えることも可能。もちろん日本から日本語で予約ができるから安心です。
その5 一番大切なこと ― コミュニケーション
香港ではファーストフードに入るくらいに手軽にできるマッサージ。値段も安いし、どこでもいいさ~!なんて思っていませんか?先ほども書きましたが、香港のマッサージは推拿マッサージと言って、これは中国医学では専門分野のひとつ。本格的なものになると病気や怪我の治療にも用いられます。病院の診察室で先生が皆さんに症状や反応を聞くように、マッサージでもマッサージ師さんとコミュニケーションをとることが大切です。疲れているところを効率よくマッサージするために、マッサージ師さんが施術中にいろいろ質問をしてくることがあります。この項では、とっさに使える簡単な広東語をご紹介しましょう。また慢性的な病気を患っていたり、妊娠中の場合は、日本出発前に必ずかかりつけの先生に相談して、マッサージをしてもよいかどうか確認するようにしてください。
■マッサージ店でよく使う会話例
■マッサージの基本単語
いかがでしたか?これから初めての香港旅行という方も、香港のマッサージ事情をおわかりいただけたでしょうか?旅の疲れは旅先で取る!日本には持って帰らない!香港に来たらぜひぜひマッサージにトライしてみてください。以上、香港ナビがお伝えいたしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2008-09-18