香港の台所、食の源「街市」をのぞいてみよう!
こんにちは!香港ナビです。食の都・香港の人って、ふだん家でどんなものを食べているんだろう~?って思いませんか。毎日レストランで出るような高級中華を食べられるわけでもないだろうし、お粥や麺っていうのも"食卓"のイメージないし…。そんな疑問を抱いたら、街市へレッツゴー! 安くていいものを求めて朝早くから家庭の「食」を預かる人が集う市場で、売る方も買う方も活気に満ちたやりとりをしています。ところ狭しと並べられた食材を通じて、庶民生活の源流、食べることへの本能を五感で感じてみませんか。
「街市」ってなに?
街市(がいしー)とは、香港内各地に多数ある生鮮食料品を小売りする市場の総称です。ビル内には小売店舗が軒を並べ、野菜、果物、魚、肉など、主に食材の販売をしています。かつては路上に散在していた店を、衛生管理の面からビルに統括したそうで、この街市ビルは行政の管理下におかれています。客層は商用のみならず、一般客がその大半を占めているのが特徴です。それだけに、良いものをより安くの選択眼はとても厳しく、同じような店舗がいくつも並んでいる中での生き残りをかけて、日々真剣勝負の商いが繰り返されているんですよー。
ブタの血を固めたもの。女性の貧血などにとてもいいんですよ。
肉や魚を扱うフロアの床は、水で血を洗い流すため常に濡れているので小心地滑!(シゥサムデイワッ=滑るので注意!)
「まけて!」の値段交渉も大事です。まけてもらったら笑顔でありがとう! お店のおばちゃんも笑顔でまいどー!
八百屋さんでたくさん買い物をすると、おまけにつけてくれるのは、なんと細ねぎ。ふた株分くらい、5~6本は入れてくれます。たとえジャガイモ3個しか買わなくても、お会計前に「ねぎ入れてねっ!」のひとことを忘れないのが香港流。
街市内のフードコート
多くの街市には、「熟食中心」と呼ばれるフードコートが建物内に同居しています。街なかのレストランにくらべると、かなりローカル色も強く大声の広東語が飛び交う雰囲気なので、最初はとまどうかもしれません。でも! 新鮮な食材が簡単に手に入る立地な訳ですから、どの店の値段も市価よりもかなりお手頃で、美味しいものが食べられるんですよ! ランチタイムには学生からビジネスマンまで幅広い人がお手軽な一皿料理を食べに、夜は家族連れで本格広東料理に舌鼓と、店と時間を上手く使い分けて生活に取り込んでいます。英語の通用率はかなり低いので、指さしのできるメニューがない場合、身振り手振りのちょっとしたパフォーマンスが必要になります。食事中の人のお皿をのぞき込み、気に入ったのを見つけて「コレと同じの!」と伝えるのもアリですよ!
街市そばには露店あり
街市から外に出てみると、そこにはぐるりと街市を取り囲むように立ち並ぶ露店たち。行政管理の街市ビルと周囲の露店。小さなエリアに存在する店舗数は一体いくつなのか数え切れないほどですが、不思議と棲み分け使い分けができていて、いがみ合うこともなく共存しているのが香港のおもしろいところです。露店にBMWを乗り付けちゃうなんてところも、いい味出てますよね!
数限りない食材が香港中の胃袋を日々動かしています。一度食材を見てみると、レストランでのオーダーもイメージがわきやすいかもしれません。その逆で「もとを見てしまったから、もう食べられない…」なんてことにもなったりするかもしれませんが~。もちろん買い物をせずに見学だけでもOK!です。野菜や果物の色鮮やかさを愛で、肉や魚のストレートなにおいを感じ、威勢のいい広東語のやりとりを耳にする。そんな体感をした後は、香港での食事により愛おしさが増すんじゃないかな。以上、「小心地滑」ってわかってるくせに、しょっちゅう街市でコケてる香港ナビがお伝えしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2006-01-26