元朗食べ歩き

市街地での食べ歩きも楽しいけれど、たまには新界まで足を伸ばしませんか。老舗や屋台街が今も残るこれぞ香港、元朗食べ尽くしの旅へ!

こんにちは! 香港ナビです。元朗(Yuen Long)と聞くと、みなさん、何を思い浮かべますか。遠い!田舎!いえいえ、ここ数年の開発ラッシュで、交通が抜群に便利になり、尖沙咀から元朗までバスで40分足らずで行けるようになっています。中環からも同じぐらいの所要時間で行けます。2005年に開通した九鉄西鉄に乗れば、「美孚(Mei Fu)」駅から「元朗(Yuen Long)」駅までわずか15分です。
元朗の中心街は、大馬路(Dai Ma Lo)と呼ばれる大通りの真ん中を、軽便鉄道(路面電車)がゆっくりと走り、その両側にたくさんのお店とレストランが並んでいます。ひとつ脇道に入ると、さらにたくさんのお店がひしめきあっています。元朗の中心は、軽便鉄道の駅でいうと、「大棠道」駅、「康楽路」駅、「豊年路」駅、この3つです。
今回は、この3つの駅の周辺にあるローカルなお店をご紹介したいと思います。

「大棠道(ダイドンドウ)」駅からご案内します。

まず目にとびこんでくるのが、赤い看板のこのお店「恒香老餅家」です。
恒香老婆餅といえば、元朗のナンバーワン特産品です。元朗に遊びに来た香港人は、必ずここで老婆餅を買うといっても過言ではないぐらいです。おみやげには最適ですね。
店頭では、このようにガラスケースに入って、ばら売りもされており、1個だけ買うこともできるので、その場でほおばってみてください。

恒香老餅家
住所:元朗青山公路64号地下
TEL:2479-2141
営業時間:06:30~22:00
こちらは、1972年から続いているという、元朗では有名なインド料理レストランです。本場のインド人シェフの作るカレーは、香港のカレーとはまた違ったおいしさです。薄暗い店内が、怪しい雰囲気ですが、何も怪しくはありませんので、リラックスして本格的カレーを味わってください。元朗に住む香港人に、「おすすめのレストランは?」と聞くと、中華料理を勧められるかと思いきや、こちらのレストランを挙げる人が意外と多いです。地元の香港人にも、すっかり受け入れられているインド料理レストランです。

石崗咖(0厘)餐廰
SHAFFI’S INDIAN RESTAURANT
住所:元朗阜財街14号地下7号
Shop 7, G/F, 14 Fau Tsoi Street, Yuen Long
TEL: 2488-8696
営業時間:11:00~15:00 18:00~23:00 (年中無休)
カード:Visa, Master, American Express
インド料理レストランを、そのまま西へ歩いて行くと、交差点のところに、「好到底」という看板が見えます。こちらは、麺の製造元がやっている直営店で、老舗の麺家です。
「蝦子麺」や「伊麺」が有名です。
ここで箱に入った乾麺や、瓶に入った蝦子醤を買うことができますので、これでおうちでも本格的な味が楽しめますね。もちろん店内で、麺を注文して食べることもできます。
好到底
住所:元朗阜財街67号
TEL: 2476-2495
営業時間:8:00~21:00
元朗で一番有名な酒楼といえば、ここ。「大棠道」駅の北側にある「大榮華酒楼」です。ここは、“元朗食神”の愛称で呼ばれる梁文滔さんが責任者の酒楼です。梁さんの名前は知らなくとも、お顔を見れば、みなさん「ああー、あの人」と思うのではないでしょうか。とてもとても大きなお腹を抱えた、愛嬌のある顔立ちの梁さんを見ていると、おいしいものばかり食べていると、やっぱり太るんだなぁと思ってしまいます。
飲茶も有名ですが、夕食もおすすめです。「中華料理」という形式ばったものではなく、どちらかというと、家庭料理的な、まさに「おかず」といった感じの、白飯に合うメニューがたくさんあります。
そして食後には必ず「馬拉糕(マーライゴー)」を頼んでくださいね。どこのテーブルもお約束のようにこれを頼んでいます。ふかふかで、ちょうどよい甘味で、一切れが大きいのですが、ぺろっといけちゃいますよ。
大榮華酒楼
住所:元朗安寧路2-6号2楼
TEL:2476-9888
営業時間:6:30~23:00
「山西刀削麺」では、店の前で、手打ち麺を作っているところを見ることができます。名物の「刀削麺」は、生地を包丁で削いでつくりますが、師傳が、削いだ一片一片を熱湯の鍋に飛ばしていく様子は、ずっと見ていても飽きません。まさに職人技ですね。
ぜひ、出来立ての「刀削麺」を食べてみてください。

生記山西刀削麺
住所:元朗大馬路212号華昌楼地下D舗
TEL:2479-8033
営業時間:11:00~23:00
元朗でデザート屋さんといえば、一押しのこちら。フルーツが山盛りに盛り付けられた「B仔涼粉」で有名になったお店です。これを食べるために、わざわざ車に乗って元朗へ来る若者たちもいるほど。夜は、道端にも椅子とテーブルが並べられ、大賑わいです。
「涼粉」というのは、夏に食べる漢方薬の入った黒いゼリーで、体を冷ましてくれる働きがあり、昔は、これに蜜やコンデンスミルクをかけて食べていたのですが、ここのお店が、涼粉の上に、フルーツ山盛りスタイルを始めたところ、大ヒットしました。
今では、「B仔」シリーズ以外にも、日々新しいデザートの開発をしており、店内の壁には、ご覧のように一面にデザートの写真が貼られています。 今では、「B仔」シリーズ以外にも、日々新しいデザートの開発をしており、店内の壁には、ご覧のように一面にデザートの写真が貼られています。

今では、「B仔」シリーズ以外にも、日々新しいデザートの開発をしており、店内の壁には、ご覧のように一面にデザートの写真が貼られています。

ナビは、1人だったので「奇異果西米露」にしました。15ドルでしたが、これがまた、たっぷりのタピオカで、おなかいっぱいになりました。
本店と分店とありますが、本店のほうが、お客さんが多くにぎわっていますので、こちらのほうが楽しいかと思います。

佳記甜品(B仔涼粉)
住所:本店 元朗教育路大坑渠側
分店 元朗又新街置富中心7号
TEL: 2479-4708
営業時間:12:30~2:30(夜中)
香港で有名なデザート屋さんといえば、「許留山」ですね。今では、香港中にたくさんのチェーン店があり、ちょっと歩けば「許留山」のあの赤いお店にぶつかるといってもいいぐらいです。
実は元朗には「許留山」発祥となった、第一番目の店舗があるのです。
店には、読んで字の如く「老舗」の文字が書かれていますね。
店自体は小さくて、飲み物が中心の簡単な店舗ですが、ぜひここで、時の流れに思いを馳せながら、名物亀ゼリーでも食べてみませんか。

許留山
住所:元朗炮仗街14号A及B
TEL: 2479-4153
営業時間:9:30~21:00

大牌(木當)もありますよ

大牌(木當)(ダイパイドン)いわゆる屋台は、ここ数年、衛生署の取締りが厳しく、縮小の傾向にありますが、元朗では健在です。昔のように、道路いっぱいにはみだして、テーブルと椅子を所狭しと並べた大規模なものはなくなってしまいましたが、まだまだ健在ですので、どっぷりローカルに浸りたい方は、ぜひこちらで夕食を。
もちろん冷房はなく、巨大扇風機の風を浴び、汗を流しながら、出来立ての料理をつまんでビールを飲むのは最高です。

元朗の主な大牌(木當)(ダイパイドン)、屋台街
● 「大棠道」駅の東南、建楽街付近
● 大棠路と阜財街の交差点のミニバスターミナル付近
● 「豊年路」駅北のバスターミナル付近

街歩きをしながら立ち食いをしてみましょう

大馬路沿いにも、横道にも、とにかく至る所、屋台が出ています。
ナビのおすすめは、こちらの揚げもの。
「蠔仔餅」は、出来立てのあつあつを食べてください。小さい牡蠣がたっぷり入ったお好み焼きのようなものです。
ショーケースに入っているものは、指差して、「5蚊、唔該」「10蚊、唔該」などと言えば、それだけの量をさっと紙袋に入れて渡してくれますので、英語が通じなくても大丈夫です。
写真のししとうの大きいものは、非常に辛いです。火を噴きます。でも、おすすめ。辛いのが好きな方はぜひ挑戦してください。いかげそも、定番ですね。
香港人はこの腸粉が大好きです。ちょっと小腹がすくと、これを道端で買って、たっぷりのソースと胡麻をかけてもらって食べます。
駆け足で、元朗の食べ物を紹介してきましたが、いかがでしたか。まだまだお勧めしたいものはあるのですが、今回はこのあたりで。
元朗、みなさんが思っているほど遠くありません。バスに乗れば、ひとっとびです。
果物屋、乾物屋、涼茶屋、安い洋服屋、アクセサリー屋、そしてなんだかわからない細々したものを売っている店。大馬路は、いつも人がいっぱいですが、人ごみにまぎれて、押し合いへし合いしながら、そんなお店をひとつずつのぞいてみてください。
元朗独特の素朴な雰囲気が味わえることと思います。以上、香港ナビがお伝えしました。

最後に「元朗」の行き方

尖沙咀から出発する場合
「268B」のバスに乗ってください。
ペニンシュラホテル東側、MTR「尖沙咀」駅E出口付近をはじめ、美麗華商場の向かい、MTR「佐敦」駅C1出口付近にも、バス停があります。
ハイウェイをおりて、街に入ると、右手に軽便鉄道が走っているのが見えたら、下車してください。どこで降りても問題ありません。


香港港から出発する場合
「968」のバスに乗ってください。
バス停は、SOGOの向かい、金鐘・パシフィックプレース前、中環徳舗道中・HSBC銀行前などにあります。尖沙咀から出発した場合と同じです。

市街地への帰り方

尖沙咀へ帰る場合
「268B(紅磡碼頭行き)」のバスです。大馬路沿いにいくつかバス停があります。

香港港へ帰る場合
「968(銅鑼湾行き)」のバスです。
軽便鉄道「豊年路」駅北側にバスターミナルがあり、ここが始発になっており、ここを出発後、また大馬路沿いにいくつかバス停があります。

その他情報
行き方は記事内をご覧ください。

その他情報

行き方は記事内をご覧ください。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-08-21

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