香港島南部の小さな海辺の街。観光客向けの雑貨や洋服であふれるマーケットやコロニアル調の洋館、そしてオシャレなレストラン、パブが軒を連ねる人気スポット。
こんにちは、香港ナビです。今日ご紹介する、香港島最南端に位置する「スタンレー(赤柱)」は、美しい海や自然に囲まれ、オシャレなレストランやパブが軒を連ねる、まさにヨーロピアンリゾート。中国雑貨や衣料品など、思わぬ掘り出し物に出会える「スタンレーマーケット」やコロニアル調の洋館「マレーハウス」など、香港に来たからにはぜひ立ち寄ってみたい観光スポットもいっぱいです。
香港島最南端に位置する小さな半島。イギリス植民地時代は、香港最大の漁村でした。スタンレーの中国名「赤柱」は、「泥棒の隠れ家」を意味するそうです。また、もう一説として、かつてそこに住む村人たちが、宮廷の重要な官吏になった村人の息子の帰郷を祝うため、そこに赤い柱を立てて迎えた、という説もあります。現在では、当時の漁村から、欧米人の住む高級住宅地となり、美しい街並みとにぎやかな観光地へ様変わりしています。
観光への組み込み方
スタンレーまでは、香港島の中心地セントラルや銅鑼湾から1時間弱で行くことができます。スタンレーは小さな街なので、観光だけであれば2時間もあれば十分。ただ、スタンレーにはお昼からビールやワインが飲めるオープンテラスのバーやパブが多く、マレーハウス内や海岸通りにはオシャレなレストランが並んでいるので、美しい景色を見ながら、ゆっくりと食事をするのもオススメです。ちなみに、スタンレーマーケットは夕方6時頃には閉店してしまうため、昼過ぎから出かけ、日が落ちる頃には市街へ戻って来る人が多いようです。また、休日の夕方頃はバスが非常に混み合うので、混雑を避けるには、夕食をスタンレーで済ませるのもいいかもしれません。スタンレーは、香港観光ツアーの定番スポットです。手軽に行くなら、観光ツアーへの参加もオススメです。
行き方
赤柱(スタンレー)へはバスもしくはミニバスで行くことができます。スタンレーでの下車は、スタンレー・プラザに直結する「赤柱廣場」や次のスタンレーマーケットの入り口に位置する「赤柱村、赤柱村道」です。ほとんどの観光客は、「赤柱村、赤柱村道」で下車します。
香港島・中環(セントラル)から
交易廣場(エクスチェンジ・スクエア)バスターミナル
●6X 所要時間約35分、HK$8.4
●6、6A、73、66 所要時間約45分、HK$7.9~HK$8.9
●260 所要時間約30分、HK$10.6
※MTR金鐘(C1出口)駅前のバス停(金鐘花園Admiralty Garden)などからも乗車可。
香港島・銅鑼湾から
銅鑼湾登龍街ミニバス乗り場
●40番の緑色ミニバス「赤柱市集」行き 所要時間約35分、HK$10
(深夜12時以降HK$13)
九龍半島・尖沙咀から
● 973 所要時間約80分、HK$13.6
赤柱市場(スタンレー・マーケット)
バス停(赤柱村巴士總站 スタンレービレッジ・バスターミナル)で降り、坂を少し下っていくと、そこから先には、スタンレーマーケットが広がっています。どこのお店にも所狭しとたくさんのものが並び、外まで様々な商品があふれ出ています。欧米人好みの雑貨やアクセサリー、中国絵画などがズラリ。また、衣料品もこんなに安いの?と驚いてしまうものがたくさん。特に子供服の種類の多さと価格にはびっくり。さらに、おみやげにもピッタリのリネンやシルク製品やレース、またストールなども驚きの価格で買うことができます。
美利樓(マレーハウス)
海岸に沿って歩いていくと、左手に趣のある建物が見えてきます。こちらは、「マレーハウス」と呼ばれる洋館で、香港に残る西洋建築のなかで、もっとも古いものの一つとされている歴史的な建物です。もとは英国軍将校の住居としてセントラルに1846年に建てられたものですが、戦後、香港政府に譲り渡され、役所として使用されていましたが、傷みが激しくなったため、1982年に取り壊されました。ただ、歴史的にも大変貴重な建築物ですから、資材は大切に保存され、2000年4月7日にスタンレーへ当時の姿のまま再建されました。外観は、ヴィクトリア時代のコロニアル建築に見られる様式で、3階建の美しい洋館です。建物の中にはレストランと1階に「香港海事物館(Hong Kong Maritime Museum)」があり、歴史的な資料やパネルが展示されています。
マレーハウスの右手奥にひっそりとたたずむように建っているのが天后廟。解説によると、「ティンハウ(天后)は、960年に福建省の田で生まれ、嵐に遭遇した漁民を救うなど数々の奇跡を起こした心の優しい少女が、わずか27才で亡くなった後、神格化された神様」とのことです。ここは、1767年(清の乾隆32年)に風水の良いこのこの土地に建立され、漁民の守り神とされています。第二次世界大戦中、周辺は日本軍によって、空襲を受けましたが、この廟に避難したところ、落とされた爆弾は不発に終わったとのこと。避難していた住民たちは、ティンハウの奇跡によって助けられたと信じています。この廟の中には、日本兵によって赤柱で射殺された虎の皮が、悪霊の進入を防ぐために飾られています。
マレーハウスの隣にある「赤柱廣場(スタンレー・プラザ)」には、ショップやレストラン、また周辺住民のためのスーパーマーケットやワインショップなどが入っています。
赤柱海濱小賣亭(スタンレー・ウォーターフロント・マート)
数年前に整備されたスタンレーの新しい観光スポット、「赤柱海濱小賣亭(スタンレー・ウォーターフロント・マート)」。海に面したエリアに、スナックカウンターやショップが入っています。
いかがでしたか?香港の観光地といえば、ビクトリア・ピークやビクトリア・ハーバー、女人街やテンプル・ストリートなど、ダイナミックで活気溢れるエリアを挙げる人が多いのではないでしょうか?原色のネオンが光り輝き、物や人が溢れんばかりの繁華街、そんな香港のイメージとはだいぶ違う、このスタンレー。市街地の喧騒から離れて、のんびりと過ごすもよし、洗練されたレストランで、多国籍料理に舌鼓を打つもよし。一味違った香港をスタンレーで見つけてみませんか?以上、香港ナビがお伝えいたしました。