人気のティーハウスが移店してリニューアルオープン!
隠れ家のような素敵な空間でゆっくり中国茶を楽しんでみませんか?【再取材】
こんにちは、香港ナビです。今日は中国茶専門店【明茶房】のティーハウスをご紹介します。
お茶通の間ではもちろんのこと、日本の雑誌などでも頻繁に取り上げられていますので、明茶房の商品を目にしたり手に取ったことがある方は多いのではないでしょうか。ちなみに明茶房のお茶は、ティーハウスへ行かずとも、オンラインショップや市内の有名なスーパー(グレート、スリーシックスティ、テイスト、マーケットプレイス、フュージョン、ウエルカム、インターナショナル・パークン等) やジー・オー・ディー、香港デザインギャラリーなどの雑貨店で購入することができます。
実はナビも今まで何度かお茶を購入してきましたが、ティーハウスまでは行ったことがありませんでした。しかし今回は明茶房を訪ね、色々な話しを聞いたり体験をした中で、多くの収穫がありました。皆さんの中でもお茶が好きな方や興味があるという方は、ぜひティーハウスを訪ねていただきたいと思います。
それでは今日は、明茶房についてご紹介したいと思います。
明茶房 ティーハウス はどこにあるの?
以前は湾仔(ワンチャイ)にありましたが、太古(タイクー)エリアへの引越しを経て、最終的に2018年9月に「柴湾」へ移転をしています。柴湾というとMTRアイランド・ラインの終点駅。
地元の人や観光客にも大人気の銅饠湾からはたったの18分という近さです。また、柴湾の駅前からは観光地スタンレー行きのミニバスも出ていて、おおよそ15分程度でスタンレーにも行けてしまうのだそう。ショッピングや観光のついでに、気軽に訪れることができそうです。
【2021年9月に移転しました】(追記)
新住所 香港柴灣利眾街40號 富誠工業大廈B座15樓B2室
Unit B2, 15/F., Block B, Fortune Factory Building,40 Lee Chung Street, Chai Wan, H.K.
明茶房 ティーハウスの中へ入ってみましょう
さあ、お店へ入ってみましょう。殺風景な工業ビルの中に突如として現れたオアシスのような、センスの良い空間が待ち受けています。
【2021年9月に移転しました】(追記)
新住所 香港柴灣利眾街40號 富誠工業大廈B座15樓B2室
Unit B2, 15/F., Block B, Fortune Factory Building,40 Lee Chung Street, Chai Wan, H.K.
※店内の写真などは移転前の取材のものですので、変更などがあるかもしれません※
店内ではワークショップのためのスペース、お茶のティスティングをするためのスペース、またお茶に関する雑誌や書物を寛ぎながら見ることができるスペースや、子供連れで来た人のためのキッズコーナーがあります。色々な状況の人や様々な用途を考慮して、誰もがリラックスしてお茶を楽しめる空間が造られています。
ちなみに明茶房の名前は【明白】という広東語の「明」と、中国の【明時代】の「明」から来ているのだそう。明白というのは理解をするという内容の広東語。お茶を体験して理解をして、そして中国の明時代より特に広がりを強めていったお茶を楽しむ、という意味合いがあります。
こちらが読書をしたり子供を遊ばせることができるスペース。訪れた人のことを第一に考えているコンセプトが素晴らしいと思いました。
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明茶房の商品が並べられた棚。真っ白い商品はセンスと清潔感があり、まるでエステサロンに来たように思えてしまったほど。
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ティー・テイスティングに挑戦!
現在、明茶房には2名のティーマスターが名在籍しています。1人はファウンダーであるヴィヴィアンさん。もう1人はなんと、日本人の智子さん。智子さんはこの明茶房で10年ほど勤務されているそうです。日本茶のインストラクターの資格を持つ日本茶好きの智子さんは、明茶房で中国茶に触れて更にお茶が好きになりました。そして現在は中国茶の奥深さを伝える伝道師として、活躍されています。
ナビも智子さんにお茶の説明をして貰いながら、試飲をしてみました。智子さんが最初に選んでくれたお茶は、明茶房の代表的なお茶でもある『茉莉仙桃』。緑茶とユリ、千日紅からできた工芸茶に、ジャスミンの香りを丁寧に移させたものです。風味もよく見た目も美しいために大人気のお茶だそうですが、実は智子さんがこのお茶を選んでくれた理由は 他にもありました。緑茶は熱を取る作用もあるので、暑い日には最適の飲み物なのだそう。ナビが訪問した日は猛暑日だったため、暑いさなか店まで歩いてきたナビへの気遣いもあったのです。
見た目やお茶を淹れたときのプレゼンテーションだけではなく、日々の天気やお客の状況を考えてお茶を薦めてくれるなんて、さすがティーマスターですね。
茉莉仙桃はこんな可愛いらしい、ころころした形のお茶です。お湯に入れると花が広がっていきます。
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ナビも工芸茶(お花が咲くお茶)を初体験。ビックリしたのは、お茶にお湯を注ぐのではなく、あらかじめお湯が注いであるポットに、茉莉仙桃をポンと放り込むだけでよいとのこと。
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『茉莉仙桃』はジャスミンの香りが強く芳しく、味はさっぱりしとしています。目で見て楽しみ、匂いでリラックスをして、そのさわやかな味で何杯でも飲めてしまうという、何通りもの楽しみ方ができるお茶にナビも大満足。
お茶を飲みながら、智子さんが製造過程を教えてくれました。
そもそもジャスミン茶というのは、ジャスミンの花弁で匂いをつけたお茶なのだそうです。そしてこの匂いをつける作業は考えられないほどの手間と時間のかかる作業だそうです。明茶房では、普通の更に何倍もの手間と時間をかけたお茶を取り扱っています。
まずはころころとしたボールのような工芸茶を1つずつ手でつくり、それを数個ずつまとめて、ぶどうの房のようにしていきます。この房を大量のジャスミンの花弁で包むようにして香り付けします。これらの行程だけでも大変なはずですが、明茶房の茉莉仙桃はこの香り付けの作業を5-6回繰り返しているのだそう!
妥協をせずに1つずつ手作業で愛をこめてお茶作りをしているお話を聞いて、益々このお茶やショップに愛着が湧いてしまったたナビ・・・。こんな風に、智子さんが日本語で詳しくお話をしてくださることは、スーパーでお茶だけを買っていたら知り得ないことばかり!このティーハウスまで来る価値が十分過ぎるほど有るのが、お分かりいただけましたか?
五感を総動員してお茶を楽しむワークショップ
明茶房のティーハウスでは、お茶の試飲や購入だけでなく、お茶について学ぶことができる「ワークショップ」を開催しています。『ティー・ティスティング & ペアリングコンセプト・ワークショップ』と名づけられた講座は、中国茶への知識を深めるだけではなく、中国茶に合う食べ物を紹介するというもの。
ナビは先ほどの茉莉仙桃以外、他に2種類のお茶についても試飲をさせていただきました。お茶を淹れるまえには実際に茶葉を触り、香りを楽しみ、教えてもらいながら自分でお茶を淹れます。自分でやってみると、更に美味しく感じるから不思議なものです。
そしてお茶を飲んだ後、そのお茶に合うスナックを出していただきましたが、「トースト」が出てきてビックリ! そのトーストには金木犀とローズから造られた、オリジナルの蜂蜜が塗られていました。どちらのトーストも芳しい匂いと程よい甘さ、そして可愛らしい見た目です!試飲をしたお茶ともマッチしています。
そう、ここ明茶房で提案をするペアリングは全て私たちの身近な生活の中にあるものなのです。中国茶だからといってお茶請けに中国風を出すのではなく、西洋風のものをどんどん提案しています。時にはトーストだったり、ナッツであったり、チョコレートのときもあるのだとか。どんな国の人でも日々の生活の中でお茶を気軽に楽しめるように提案がいっぱい詰まった内容に、ナビは感動しまくりでした~。
明茶房 ティーハウスにはどんなお茶が揃っているの?
茉莉仙桃でもご紹介した通り、明茶房で扱うお茶は厳選された質の高いものばかりです。現時点で取り扱っているお茶は30種類以上とのこと。ナビが試飲をした工夫茶や鉄観音茶が人気ではありますが、紅茶を買って帰る人も多いのだとか。特に紅茶のラインナップの中にある正山小種という種類は、上品な味わいとスモーキーな香りのバランスが取れていて、今やとても貴重なものなのだそう。
他にも試飲をした時に利用をした使いやすい茶器とお茶のセット、ペアリングで試したようなお茶とスナックのセットなどもあります。
市内のスーパーでは見つからない品が数多くありますので、興味がある方はティーハウスを訪問してください。
紅茶のラインナップ。
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人気のお茶がセットになったもの。
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いかがでしょうか。
この明茶房を訪れる人々は、外国人のお客が4-5割・日本人が約3割・そして地元香港人が2割程度なのだそう。スタッフの皆さんは英語で細かく親切に説明してくれますが、日本語で相談をしたいときは、ティーマスターの智子さんがいらっしゃるか、確認をしてから出かけるのが良いかもしれません。
また、お茶の試飲だけではなく、ペアリング付きのワークショップもおすすめです。東洋のお茶と西洋風の食べ物との出会いには目からうろこ!ぜひ体験をして頂きたいと思います。今回ご紹介したお茶を含めた4種類のお茶の体験とスナックのペアリングは、所要時間1.5時間程度で2名から申し込み可能です。
また、新しいものでは点心と中国茶のワークショップもあるのだそう。こちらは4名様から申し込みができます。値段などの詳細は、店のホームページより確認をしてくださいね。
皆さんも五感で中国茶体験をしに、ティーハウスを訪れてみましょう!
以上、香港ナビがお伝えしました。