香港でヴィンテージメガネ・サングラスを探すなら絶対ココがおすすめ!通称メガネ博物館、芸能人ご用達の激安メガネ専門店です。
こんにちは、香港ナビです。今では実用性よりもファッションアイテムとしてコーディネートにメガネやサングラスを取り入れるのは、当たり前になってきましたね。
今日ご紹介するのは、60~80年代のヴィンテージメガネ・サングラスを豊富に取り揃えるメガネ専門店、「和平眼鏡公司」。香港の地元紙にも多く取り上げられ、通称「メガネの博物館」と呼ばれるほどヴィンテージメガネの品揃えが充実しています。他ではなかなか見つからないお宝級のメガネを探して、香港の若者、外国人、香港明星(ファッションセンスがよいことで有名な映画俳優、サム・リーも常連客だそうですよ!)まで訪れるそうです。日本人観光客の方もたまに買いにくるそう。人気の秘密は豊富な品揃えだけではなく、その安さ。HK$250からヴィンテージメガネが購入できるというから、行ってみる価値あり!それでは、早速ご案内しましょう。
北角のトラム道、英皇道にある老舗
北角の大通り、英皇道(King’s Road)に店はあります。バスに乗ってもトラムに乗っても、メガネのフレームに大きく「和・平」と書かれた古い看板は必ず目に入ります。この看板に見覚えのある方もいるのではないでしょうか?
お店の外には、新聞の切り抜きがたくさん貼られています。店の外から中をのぞくと、決して広くはない店内に、壁一面にメガネが並べられ、内装もメガネ屋さんというよりも、街の診療所のようです。銅鑼湾やセントラルにある観光客向けのメガネ屋さんと比べるとかなり中に入るのを躊躇してしまいますが、メガネの博物館はすぐ目の前。えいっと勇気を出して入ってみましょう。
品揃えは、他の店と同じように見えますが、ひとつひとつよ~く見てみると、現代風のメガネではなく、ほとんどが昔の映画やTVドラマで当時の俳優やモデルが使っていたようなレトロなデザインのものということに気づきます。ナビがコレクションの多さに驚いていると、奥から70年代ファッションをおしゃれに着こなした、オーナーの鄧太が出てきました。
北角(ノースポイント)で「和平眼鏡公司」のオーナー、鄧太(鄧夫人)を知らない人はいないと言われるほど有名な彼女にお店のことを伺ってみました。
始まりは70年代のベトナム戦争
カンボジア系中国人である鄧夫妻はメガネと時計の小売販売を70年代から北角で始めたそうです。ある日、鄧夫妻の元にカンボジアの顧客から大口の注文が入りました。顧客の元へ大量のメガネを出荷して鄧夫妻が一息ついたのも束の間、内戦状態にあったカンボジアにベトナム軍が侵攻を始め、カンボジアでも戦争が始まってしまいました。その影響で、この大口の注文はキャンセル。出荷された1000個以上のメガネやサングラスはすべて香港に戻され、大量の商品は店の倉庫にしまいこまれました。
時が経って21世紀。若者の間でヴィンテージファッションが流行し、70年代のメガネやサングラスが雑誌でも取り上げられるようになりました。鄧夫妻は、30年前に倉庫にしまったままの大量のメガネを思い出し、この流行にあやかろうと在庫はもちろん自分たちが趣味で集めていたメガネやサングラスまでも売り始めたそうです。突然大量に出てきたヴィンテージサングラスは口コミで広がり、若者やファッションリーダーたちの間で「和平眼鏡公司」が有名になるのに時間はかからなかったそうです。
さあ、メガネ探しスタート!
充実のディオールのヴィンテージサングラス
レイバンのサングラスも豊富
50年代プレミアム版 HK$1800(下)、
HK$2200(上)
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HK$800
(60年代)
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芸能人や有名人も使っているモデル
香港の人気歌手、陳奕迅(イーソン・チャン)がマクドナルドの広告撮影時に使用したカレラ(CARRERA)のサングラス。ビクトリア・ベッカムも愛用しているというモデル。すでに生産はストップしているそうです。HK$550
香港一の大富豪、李嘉誠(リーカーシン)が使用しているギ・ラロッシュ(Guy Laroche)のサングラス。このサングラスをかければ、あなたもお金持ちになれるかも。HK$650
60年代に李小龍(ブルース・リー)が使用していたものと同じスタイル。ブルース・リーそっくりさんの陳国坤(ダニー・チャン)もこの店の常連。HK$380
その他のヴィンテージサングラス・フレームの一部
黒フレームのアラン・ドロン(Alain Delon)。グラディエントブルーレンズHK$750
上から日本製(60年代)HK$300、日本製(70年代)HK$400、日本製(75年代)HK$450
ダンヒル(dunhill) 80年代 HK$2000(上)、70年代 HK$2500(下)
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ブロンズフレーム(60年代)HK$450
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終わることのないメガネ博物館
取材中たくさんのメガネを見せていただきましたが、あまりに数が多いので(ナビは年ですから、もうこれ以上覚えられません…)そろそろ取材を終了しようかなと思っていると、鄧太が「これを撮ったら終了にしましょうか」と目の前に7、8箱分のメガネをドーンとさらに置かれてしまいました…。膨大なコレクションの数もさることながら、ひとつひとつ微妙に違うメガネの値段をすべて記憶している鄧太の記憶力のすばらしさに拍手を送りたいナビです。探しているアイテムがあれば、ぜひ鄧太に聞いてみてください。
73年からずっと使い続けている視力検査器。「古いですが、丁寧に使っているので今でも正確に検査をすることができます」と鄧太。
お母さんのジュエリーボックスを開けた瞬間に感じる古き良き時代にタイムトリップしたかのような懐かしさ。今回の取材ではそんな懐かしさで胸がいっぱいになりました。少し古いけれど、うまくアレンジすると新しい物の何倍もの美しさを放つのがヴィンテージアイテム。昔の物の数は刻一刻と減っていきます。ぜひ香港であなただけのお宝を探してみてください。日本ではなかなか手に入らないレアな一品が驚きの値段でゲットできるかもしれません。以上、香港ナビが下町北角からお伝えしました!