香港の新名所で自然や環境保護について学ぼう!
こんにちは!香港ナビです。暑い夏もやっと終わり、香港でもっとも過ごしやすい季節の到来です。
今日は2006年5月にオープンした香港の新名所「香港ウェットランド・パーク(香港湿地公園)」へと足をのばしてみました。
香港湿地公園は、香港中心部から約1時間ほどのマイポー自然保護区に隣接する天水圍(ティンソイワイ)という場所に位置し、総面積約60ヘクタール(東京ドーム約14個分)という広大な敷地をもつ自然志向のテーマパークです。
香港湿地公園にはどうやって行くの?
さて、出発です。香港湿地公園へは電車で行く方法とバスで行く方法があります。ナビはMTR港島線「金鐘(Admiralty)駅」 より967番の2階建てバスを利用して、のんびりと向かうことにしました。(電車での行き方についてはページの最後の基本情報欄をご参照下さい。)
MTR港島線「金鐘(Admiralty)」駅B出口より967番天水圍(北)行きバスに乗車。終点での下車ではないので、事前にバスの運転手さんに「香港湿地公園」で降りたい旨を知らせておくと間違いがないでしょう。
バスは市街地の高層ビル群を抜け、トンネルや高速を通って約1時間ほどで香港湿地公園に到着します。降り場のバス停名は「俊宏軒、湿地公園路」という所ですが、特にアナウンスはないので、バスが高速道を降りたらバスの2階から1階に移動して運転手さんの指示を仰ぐと良いでしょう。
ちなみに、電車で到着した場合は「湿地公園駅」での下車となります。
写真の右手部分のオレンジの屋根が湿地公園駅です。967番のバス停もこの駅の前に位置します。
ビジターセンターに入ると正面に受付があり案内地図がもらえます。案内地図は日本語版もあるのでお姉さんに言って出してもらいましょう。ついでに見所なども聞いておくと全体が把握できるの効率よくまわれます。
受付横には劇場があり、公園や湿地について紹介する映画が上映されています。言語によって上映時間が異なるのと、英語版の上映が少ないのでご注意ください。(ナビが行った日の英語版上映スケジュールは11:00と15:00の2本のみのでした。)
上映スケジュールは劇場の横に貼りだされています。
|
|
案内板はシンプルでわかりやすい表示。
|
会えました!香港明星・ワニの貝貝(プイプイ)
日本でいう所のアゴヒゲアザラシのタマちゃんフィーバーといったところでしょうか。2003年、香港の新界地区の元朗という所で突如ワニが発見され香港中が大騒ぎになりました。そのワニは貝貝と命名され、捕獲され、現在はここ香港湿地公園内の「貝貝之家」なる所に居住しています。立派な家構えですね!湿地公園といえばこの貝貝をみるのが香港人のお約束!大人にも子供にも大人気です。
充実のビジターセンター
10,000㎡の面積をほこるビジターセンター。テーマごとに展示が分かれており、湿地やそれをとりまく生物について詳しくお勉強ができます。自然や環境についても学ぶことが多く、香港にはこれまでになかったタイプの施設といえるでしょう。
「湿地とは?」を学ぶコーナー。思わずのぞいてみたくなるような仕掛けや水を使った大掛かりな装置などで随所に工夫がこらされた展示。湿地や水の役割、機能、重要性、そして地球上の生物との関係を学びます。
生物界を学ぶ展示では熱帯の湿地などを再現しており、世界各地から来た生き物も展示されています。タッチパネルには日本語表示もあり助かりますね。青く薄暗い部屋にはなんとサソリが!
ここはインスピレーションを感じるための場所なんだとか。人類の文化を「生活のニーズ」と「文明」と「レジャー」と「インスピレーション」の4つのテーマで学ぶことができます。
公園内には普段見ることのできない貴重な鳥や、絶滅寸前の鳥など、150種類以上の鳥類と、250種類以上の生物が生息しているとのこと。窓の前にはベンチも設置してあり、ボーッと座って時をすごすのもオススメです。
巨大キッズルーム発見! ビジターセンター内にあるキッズルームは遊び応え十分。
|
|
週末はキッズルームも入場制限が出るほどの賑わいで外にウェイティングの列もできるとか。
|
さぁ、湿地保護区へGO!
室内の展示も十分に満喫した所で、さっそく本題の湿地の方に足を踏み入れてみましょうか。し、しかし!一歩外にでた瞬間に「うっ・・・ 暑い。」 秋になって涼しくなってきた香港でも日中の温度は真夏並み。ましてや日を遮るものの何もない公園内ではなおのことです。帽子や日傘、日焼け止め等は必需品ですので、どうぞお忘れなく!
小川の遊歩道(20分間)
この辺りはまだ湿地林ではなく小川になります。美しい睡蓮の花や野鳥が観察できます。
広い空、沼地などは香港にありそうでなかなかない景色です。どこか日本の田舎の方を思い起こさせるような、そんな景色を見ながら、ふと後ろをふりかえると・・・
新興住宅地のマンション群がすぐそこまで迫ってきているのが確認でき、いかにも香港らしい景色でした。
喉が渇きます!
暑さ対策にこうした自動販売機も用意されていますが、紙幣やオクトパスカードには対応していないので小銭の用意が必要です。
生態遷移遊歩道(15分間)
奥に進むに連れて、睡蓮のような「浮葉植物」から葦のような「抽水植物」へと植物の種類も変化していきます。葦は鳥たちの住みかや隠れ家ともなり、根っこの部分には貝やカニなどが生息。葦は、自然への浄化作用の点でも優れているので、近年、野生動物や環境の保護に重要な植物として見直されているそうです。
園内の植物には、このようにプレートがつけられていて、ちょっとした植物園のような役割も果たしています。
鳥には耳がありますのでお静かに願います。という看板が要所要所にたてられています。鳥たちがこの公園の主役なんですね。
マングローブ遊歩道(10分間)
マングローブとは海水に浸る土地に生育する森林の型の名前で、日本では沖縄や九州でしか見られない亜熱帯地方独特のものです。
写真はちょうど潮がひいて無数のカニが姿を現した所。
浮木道といわれる橋のような遊歩道を歩いて、マングローブに住む動物や植物の独特の生態系を間近に観察できます。
自然遊歩道(20分間)
この道は保護区の一番遠くの部分を通っています。ここでは一年中トンボや蝶が見られるとのこと。写真の通り、柵がない道ですのでお子さん連れの方はご用心ください!公園も奥に行くにつれ人が減ってきて、空気もゆったりと流れていて気持ちがいいですよ。
さあ、いよいよ湿地保護区の散策も終わり、ビジターセンターで腹ごしらえです!
ビジターセンターには香港ではおなじみのファーストフード「大家楽」があります。入り口で食券を買う食堂方式です。
ナビが今回食したものは。
ファーストフードといっても、なかなか本格的ですよ!
ただ、週末は混雑するそうですので、お弁当を持って外で食べるのもオススメです。念の為、受付のお姉さんに園内でのお弁当について確認してみたところ「OK」とのお返事。ただしゴミの後片付けはキチンとお願いします。とのことでした。
いかがでしたか?香港湿地公園と聞いて、札幌の釧路湿原などの大自然をイメージしていたナビでしたが、実際はわりと整備されていて、それこそベビーカーなどを押していけるような雰囲気な公園だったので驚きました。けれども、学ぶべき事は多くて、この公園を訪れた人達が湿地や、また、地球の環境保護について感心を持ってくれるといいですよね!! 以上、香港ナビがお伝えしました。