ナビさんの記事が詳細を極めているので、ほんのささやかにもれ
ていたことなど。
九龍地区でよく宿泊する「リーガル・カオルーン」や「キンバリ
ー」からは徒歩圏内であるにもかかわらず、初めて訪れたのは、旺
角の女人街に程近い「スタンフォードホテル」に宿泊したときで、
わざわざタクシーを駆って、全館オープンになったばかりのこの博
物館を訪れました。3年ほど前のことでした。
順路に従って観覧していて、強く心ひかれたのは、アバディーン
(香港仔)の港内の水上生活者の展示でした。海辺の生まれである
僕は、子供時代、友人のいわば「家舟」ともいうべき生活を何度も
体験し、彼らの知識に深い敬愛をもっていたゆえに、その展示され
た「船上生活」の展示の前から容易に立ち去りがたかったのです。
『水上居民』とも呼ばれる彼らも、香港返還前に、香港行政府の
方針で、一旦は生活の場であった海上から陸に追い立てられ、心な
らずも陸上生活を余儀なくされた方もおいでだったのでしょう、最
近では再び元の地にイ(虫偏に胃)集しはじめていると伝え聞いて
いました。
いまでは香港仔の珍寶王國(ジャンボ・キングダム・・香港ナビ
ではhttp://www.hongkongnavi.com/food/food_rp.php?id=1)近くの
桟橋から、サンパンで彼の地(?)を訪ねることもできるのです。
寒ささえしのげれば、台風の進路から遠く離れている僕のふるさ
とでの「家舟」(?)での生活は子供心に、(おろかにも)基地ご
っこにすら見えていたのですが、強大な台風に襲われることの多い
香港では如何許りであったろうと、おぼえたのです。
また、香港ナビさんは、いろいろの配慮から日本の「香港占領時
代」については、ほんのさわり程度にふれているだけですが、ショ
ウケンワンにある「香港海防博物館」や上環の「香港医学博物館」
もふくめて、この「香港歴史博物館」は、香港と日本の間に横たわ
る歴史も学ぶことができる、という点も付記しておくべきなのでし
ょう。
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