鏞記

ヨンキーYung Kee Resutaurant

閉店・移転、情報の修正などの報告

ガチョウのローストといえばここ。世界の国家元首たちも訪れる老舗中の老舗。 

こんにちは、香港ナビです。今回は、セントラルにあるガチョウのローストで有名な「鏞記(ヨンキー)」にお邪魔しました。もう今さら紹介するまでもない、あまりにも有名な「鏞記」ですが、でもやっぱり紹介します。
セレブなお客様の顔ぶれ
ブッシュ元アメリカ大統領、映画スターの周潤發(チョウ・ユンファ)、周星馳(チャウ・シンチー)、カリーナ・ラウ、エディソン、などなど芸能人も数え切れず。「鏞記」のプライベート・キッチン(ヨン・倶楽部)やバー(キー・倶楽部)のメンバーになるには世界に名だたるセレブでなくてはいけないのです。
鏞記のキー・パーソンご紹介
社長の甘健成さん。17歳の時から創業者のお父上に続いてこの業界に入られたのだそうです。中国式のコスチュームがなんだか歴史上の人物を思わせる甘社長。ガチョウのことやピータンのこと、煙突のことなどをお話してくださいました。創業者のお父さんと3人のご子息。向かって一番右が現社長の甘健成さん。
広東語ペラペラの4代目日本人スタッフのセリーナ・高瀬さん。午後6時から10時まではお店に出ていらっしゃるそうです。
60周年記念の写真集
お店の歴史や60年間のメニューやレシピ、いろいろなエピソードなどが掲載されています。レシピは日本語の翻訳付き。10年ごとに出版されていて、過去のものは公共の図書館でも閲覧できます。
各階のご案内
階ごとに表情が変わります。 まずは、入り口から。レジ・カウンターの後ろに飾られた豪華な壁飾り。正面入り口横のレリーフ。
1階はカジュアル系。麺やチャーハンなどの簡単なメニューでに済ませたい方はこちらへどうぞ。ひとりでも気楽に入れます。奥に、お土産の中国ソーセージや干し肉を販売するカウンターが設営されていました。テイク・アウトのカウンターもこちらにあります。 上の階へは、階段をあがってもよし、エレベーターで行くもよし。
 
2階の大広間はクラシックなインテリア。奥にはちょっとモダンなスペース。
3階は中国式のきらびやかなインテリア。この舞台をバックに結婚式の披露宴をする人もいるとか。
4階はVIPルーム。仕切り方によって、ファミリーサイズにも、小宴会用にもなります。個室利用のミニマム・チャージは食事だけで4,500ドル以上。ベージュを基調にしたシックで落ち着いたインテリア。
今回の取材にあたって、「鏞記」がナビのために厳選してくださった一押しメニュー!

1. 金牌焼鵝(ガチョウのロースト)100ドル

これは一皿4分の1羽。2人分にちょうどいいサイズです。 この店の看板メニューだけあって、一日300羽が売り切れるそうです。鶏や鴨は何でも食べるので、臭みがあるけれど、ガチョウはベジタリアンで野菜しか食べないので肉に匂いがないのだそうです。ガチョウは鶏や鴨に比べて種類が少なく、その中でも一番いいのは、黒くて、首と足の短いもの。あまり走り回らせすぎると肉が硬くなるので、「鏞記」では自社農場できれいな水や野菜を与えて大切に育てています。色黒で、首と足が短くて運動不足なのが一番だなんて、わたしもガチョウだったらミス・ガチョウ日本代表だったかも。素材の良さもさることながら、「鏞記」のローストがおいしいのは、炭火を使っているから、そして焼き立てを出しているからなのです。炭火から出る煙を吐き出すために鏞記大厦(ヨンキービル)のてっぺんから長~い煙突が突き出ています。入口の噴水にいるガチョウ。

2. 紮蹄(古式豚足のスライス)90ドル

香港政府観光局の2002年香港ベストオブベスト最優秀金賞に選ばれた一品。豚の足から骨と肉を引き抜き、喉の部分の肉を詰めて、特性マリネ・ソースで煮るという手間のかかるメニューなので、香港では60~70年代に流行ったけれど、だんだん作られなくなり、「鏞記(ヨンキー)」が復活させたのだとか。 喉の肉は一匹の豚からほんの一握りしかとれない貴重品なのです。豚足の皮は歯ごたえのある皮膚の弾力が決め手。肉の紫っぽいピンクは天然の色です。トッピングはクラゲの頭の部分。頭は特別コリコリして歯ごたえがあるのだそうです。

3. 禮雲琵琶蝦(海老と沢蟹味噌の湯葉巻き)

香港政府観光局の2001年香港ベストオブベスト最優秀金賞に選ばれた一品。ちょこっと一匹かざってあるのが、沢蟹。この沢蟹は海水と淡水が混ざった珠江の三角地帯にしか棲息していない珍しい品種の蟹なのでちびっ子ですが高級素材なのです。湯葉の皮から透けて見える茶色い部分が沢蟹の味噌。一皿で沢蟹60匹分の味噌が使われている超贅沢な料理。
この料理の生みの親、蔡偉初シェフ。メイン・キッチンで約100名のシェフを統括しておられます。

4. 皮蛋酸薑(ピータンしょうが)一人前6ドル

皮蛋(ピータン)はアヒルの卵。夏と冬の気温差で異なりますが、だいたい26~28日漬けこみます。何に漬け込むかは企業秘密。アヒルはニワトリと違い、一年に1回(暖かい地方では2回)しか産卵しないうえ、数も30~40個と限定されているので、このピータンも貴重品なのです。このように中身がドロッとしているのは新鮮な証拠。

この他にも、いろいろな大会で金賞やプラチナ賞などを獲得したメニューが目白押し。香港にはこれだけいろいろな食べ物がありレストランの競争も激しいうえに、SARS(サーズ:香港を襲った致命的な新型肺炎)や鳥インフルエンザなど、厳しい状況を乗り越えて生き残ってきたその強さの秘密は何ですか?と甘健成社長にお尋ねしたところ、まずガチョウという特別な素材が看板メニューとして存在することと、でもそれだけに頼るのではなく、こうして賞を獲るほどの高水準メニューを創意工夫して生み出していることですとおっしゃっていました。おみそれいたしました。

記事更新日:2009-01-15

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主なメニュー

単位:HK$

イチオシ

金牌焼鵝

ガチョウのロースト

Roasted Goose

$100

イチオシ

紮蹄

古式豚足のスライス

Preserved Trotter with Soy Sauce

$90

イチオシ

禮雲琵琶蝦

海老と沢蟹味噌の湯葉巻き

Deep Fride Prawn with Mini Crab Roe

$216

イチオシ

皮蛋酸薑

ピータンしょうが

Preserved Egg and Pickled Ginger(Per Person)

一人前$6

イチオシ

清湯牛爽腩

牛クリアスープ煮

Beef Brisket in Superior Soup

$90

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2005-12-28

スポット更新日:2009-01-15

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