香港島の景色を一望できるバーと広東料理が併設された店。おいしい中華料理を食した後、バーで夜景を見ながらロマンチックなひと時を
みなさんこんにちは、香港ナビです。高層ビルが立ち並ぶ香港ですが、そこから見る景色は日中であろうが夜景であろうがすばらしいものがあります。今回紹介するeyebarは尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にあるショッピングモール「i Square」の30階にあります。「南海一号(Nanhai No.1)」という中華レストランを併設しているのが特徴です。
ショッピングモールの30階にある
街の繁華街にあるショッピングモールの30階というロケーションということで、ここから見る香港島の景気は抜群です。南海一号というレストランはレストランのバイブル的ガイドブック『ミシュラン』の2011-12年版で1つ星を獲得しました。つまり、おいしい中華を食べそのままeyebarで夜景を楽しむということが可能なのです。しかも大きなバルコニーがあり、外の空気を吸いながら見る景色はやはり違います。座席数はeyebarが40、南海一号が200です。特に週末のeyebarでバルコニーの座席で飲みたければ予約したほうが安全といえそうです。
2つの店を詳しく
もう少し細かくそれぞれの店を見ていきましょう。eyebarはカウンターの後ろにあるインテリアも兼ねたボトルラックが非常に目を引きます。12カ国・地域から100種類を超えるワインを用意。一般のドリンクメニューにはメジャーなのしかありませんが、ワイン専用リストがあるので、詳しく知りたい人はそちらを店員やバーテンダーにお願いするといいと思います。もちろんカクテルやジン、スコッチ、ウォッカ、テキーラ、ビールなどその他のアルコールも幅広くそろえています。アルコール類の価格は大体65ドルからです。
また、バルコニーへの入り口横には観光地によくある有料の巨大双眼鏡があり、無料で見られます。懐かしさと無料ということで客にも人気のようです。
この道16年の曽エグゼクティブ・シェフ
南海一号はコンテンポラリーな中華レストランです。15世紀の明朝に鄭和という武将がいて、南海に通産7度の航海をしました。その人物、航海から名前を取っています。海鮮料理の素材は南シナ海やインド洋からのものを使うようにしています。このレストランの料理を仕切るのは曽韋喬エグゼクティブ・シェフ。まだ32歳ですがミシュランの星を獲得するほどの腕前ですから才能豊かなシェフであることは間違いありません。「シェフとして1番大事なのは、学び続ける姿勢です」と謙虚な答えが料理人として成功を収めた理由の1つでしょう。同店では今月のシェフのおススメランチを提供しており「新しい料理の創作というプレッシャーはありますけど、それがモチベーションにもつながっています」とのこと。
コンテンポラリーな中華を象徴する店内
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窓際は明るくて気持ちがいいです
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eyebar自慢のカクテル類
Calamansitini
eyebarのドリンク類から見ていきましょう。「Passion Fashion」(90ドル)は名前のとおりパッションフルーツにウォッカ、ピーチ、白ワインを混ぜたカクテル。ウォッカが入っているのでそれなりにアルコールが強いはずですがパッションフルーツなどが入ったおかげで非常に飲みやすいカクテルになっています。
「Calamansitini」(100ドル)はジンをベースにカラマンシー、しその葉と紅茶をミックスし、マティーニに使うグラスに注がれます。少し甘みを感じたあとジンが後から効いてくる大人のカクテルです。
「Orange Mint Julep」(100ドル)はジンと紅茶はCalamansitiniと同じですがオレンジの味が強く残る甘めの味。シナモンの香りが味にアクセントをつけてくれます。
ノンアルコールのカクテルは「Pink Grapefruit」(80ドル)が同店一押し。ライチー、レモン、ざくろのシロップが入っています。複雑な味なので表現しにくいのですが、ちょっと風変わりな感じですので、一度現場で注文してみてください。
創意工夫が凝らさされた南海一号の料理
モダンな中華料理を提供する南海一号の料理では、「Crispy and steamed rice served in lobster consommé(龍蝦湯泡貴妃飯)」(188ドル、4人用)が自信メニュー。刻んだロブスター、豚肉と3時間かけて作った濃厚なロブスターのコンソメスープにご飯が合わされた料理。日本的に言えば雑炊のような感じです。テーブルに料理が運ばれてきた後、ウェイターが炒めたご飯を料理の中に混ぜます。つまり、口に運んだときにソフトなご飯とぱりぱりのご飯の2つの食感を楽しめる料理です。曾シェフ曰く「試作したときにおいしいのだけど何かが足りないと思っていて、何かアイディアはないかと考えていたら、この食べ方を思いつきました」
もう1つのメインともいえるのが「King Prawn served in Bang Sauce with Fried Man Tou(金榜醬煮大蝦)」(1個98ドル)です。グリルしたエビにレモングラス、ココナッツジュース、カレーソース、にんにく、玉ねぎなどを加えたラクサソースがかかっています。ほんのり甘辛いソースとエビの相性はぴったり。写真をみてわかるように、この料理には中国の揚げパン饅頭(マントウ)がついてきます。理由はソースは比較的多めにかけられているので、よりソースの味を楽しんでもらいたいということだそうです。パンにソースをディップして食べます。
順番が逆になりましたが前菜は「Crispy suckling pig(脆皮乳豬)」(220ドル)を。香港では祝い事などのときに豚の丸焼きを注文し、それをスライスして食べますが、そのスライスしたのが出てきます。皮はパリパリ、肉はソフトな食感で豚肉の風味を味わいながら食します。
いかがでしたか? モダンな店内でコンテンポラリーな中華が味わえ、その後はバルコニーでお酒を傾けることもできるという非常に使い勝手の良い店です。最近は口コミで日本人も増えていると店の関係者は話していました。以上、香港ナビがお伝えしました。