世界中のミシュラン一つ星レストランの中でもっとも安い店と言われる点心専門店の支店のひとつ。エアポートエクスプレス香港駅に直結、旅行者に便利な立地がうれしい。
ネイホウ!香港ナビです。
グルメの必携アイテム『ミシュランガイド』の香港版が出版されたのは2008年のこと。そこに掲載されている多くの店が高級店という中で、点心という庶民的な食べ物、それも超がつくほどお手頃な値段で見事ミシュラン入りを果たした、ある意味異例なお店が『添好運點心專門店』です。
その支店のひとつである中環店は、あいにくまだミシュラン入りはしていませんが、ここで提供している味はミシュラン獲得店とまったく同じ。果たして『添好運點心專門店(中環店)』はどんなお店なのか、早速ご紹介することにしましょう。
●「添好運」ってどんなお店?
店主の麥桂培氏は、かのフォーシーズンホテルにある高級広東料理レストラン『龍景軒』の点心チーフだった人。その彼が2009年3月に開いたお店が『添好運點心專門店』です。オープン1年足らずにして、『ミシュランガイド』で1つ星を獲得、世界でもっとも安いミシュラン獲得レストランのひとつでもあります。旺角の本店は、家賃の高騰で多くの人に惜しまれながら閉店を余儀なくされましたが、2010年に開いた深水埗は本店よりも早く、開店わずか半年にしてミシュランを獲得しています。現在香港にあるお店は全部で5店、そのほかシンガポール、フィリピンをはじめ、アジアの各所で続々とお店をオープン中。
●ロケーションは抜群!でもアクセスはちょっと難解…?!
お店の場所は、香港駅のエアポートエクスプレス乗り場の上の階、同じくほとんどの航空会社のチェックインができる(エアポートエクスプレス利用者のみ)インタウン・チェックインのカウンターがある階のすぐ下と、旅行者にとってはこの上なく便利なのですが・・・実はお店のある階へは、ちょっと行き方を間違えるとたどり着けないのです(笑)。
せっかくインタウン・チェックインで搭乗手続きをしたのにお店を探している間に空港に行かなければならない時間になってしまった!なんてことのないように、お店へのアクセス方法をご紹介します。決して複雑ではないので安心してくださいね。
①「エアポートエクスプレス」の標識に従って進んでください。
この標識は香港駅はもちろん、構内で繋がっている中環(セントラル)駅からでも見つけることができます。まずは何も考えず、この標識が示している矢印の方向にひたすら歩いてください。
②続いて「インタウン・チェックイン」の標識を見つけてください。
「エアポートエクスプレス」の標識どおりに進んで行くと、途中で「インタウン・チェックイン」の標識が出てきます。今度はこの標識の矢印に従ってインタウン・チェックインカウンターを目指してください。
③インタウン・チェックインカウンターのフロアに来たら、行き方は2とおり
●エレベーターを利用インタウン・チェックインのフロアにはエレベーター中央に1ヵ所、両端に2ヵ所の合計3ヵ所あります。このうち添好運があるフロアに行くエレベーターは、ホール中央にあるエレベーターとチェックインカウンターに向かって左側のエレベーターだけで、それ以外は直接行くことができませんのでご注意ください。
アクセスが便利なのはホール中央のエレベーターです。
◎ ホール中央、インタウン・チェックインカウンターの正面にあるこのエレベーターでL1階に下りてください。
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× インタウン・チェックインカウンター両脇にあるこのエレベーターは使用しないほうが無難。
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●エスカレーターを利用エスカレーターはフロアの両端にあり、どちらを利用してもOK。そのまま1フロア分だけ下がってください。
お店はL1階の中央付近に位置しています。
下のフロアにショップがあるのがわかりにくい表示になっているので…
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この大きい看板を探すようにすれば見つけやすいかもしれません。
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お店のあるフロアの、エレベーターとエスカレーターそして添好運の位置関係はこんな感じです。
●お店に到着したらどうするの?
いよいよお店に到着しました!お客さんが少ない?あなたはとてもラッキーです。開店直後以外は、既にたくさんの人が並んでいるはず。お店のシステムがわからなくて時間が無駄にならないように、絶品の点心にありつくまでの流れをご紹介しましょう。
・店内で食べる?テイクアウト?添好運のメニューはテイクアウトが可能です。まずはイートインかテイクアウトかを決めましょう。
・すぐにお店に入れる?入店を待っているお客さんがいる?待ち時間がないようであれば、店員さんに人数を告げて席に案内してもらってください。既にお客さんが並んでいる場合は、お店中央付近にあるレジストレーションカウンターへ。
テイクアウトの場合は、向かって右側の列へ。
■□■ テイクアウトの場合 ■□■通常は、大勢のお客さんで賑わっていてかなりカオスな状況。どこからどう並んでいるのかわからない状態になっています。そんなことはおかまいなしに、テイクアウトの場合はお店に向かって右側のキューに進んでください。
①レジの横にメニューと鉛筆があるので、希望のメニューに印をつけて店員さんに渡します。
②注文した料理が用意できるまで10~15分ほどかかることがあります。
③レジでお金を払います。
■□■ イートインの場合 ■□■先ほども触れましたが、オープン直後以外はすんなり座れる確率はかなり低め。まず間違いなく待たなくてはなりません。幸か不幸か、メニューもさほど多くなく、注文した料理も機械的にすんなり運ばれてくるために回転は速く、思ったほどの待ち時間はないでしょう。とはいっても、ピーク時は30分以上は待つことになります。
周囲のお客さんのことは気にせずに、この表示を目指してください。
①お店中央付近にある受付のスタッフに、人数を告げます。
受付付近はごちゃごちゃしていますが、ほとんどは番号を呼ばれるのを待つ人たちなので、気にせずに受付に進んでください。ごくまれに受付に人がいない場合もありますが、そのときは近くにいる店員に声をかけましょう。
「195」は受付番号、下の「2」は人数です。順番が来たらこの受付番号で呼ばれます。
②引き換えに、番号が書かれたメニューをもらいます。
時間節約のために、待ち時間の間にメニューを記入しておきましょう。順番が来たらメニューに書かれた番号で呼ばれるので、絶対に失くさないように。
なお
番号は基本的に広東語で呼ばれますが、英語や普通語(北京語)でもアナウンスしてくれます。また案内される順番は、空いたテーブルに座れる人数によるので、必ずしも番号順とは限りません。
③番号が呼ばれたら、メニューを受付のスタッフに渡します。
ただし、着席するのは席が準備できてからとなるので、さらに5分ほど待つこともあります。
●注文は言葉ができなくても大丈夫!
番号が呼ばれるまでの間、渡されたメニューを記入します。メニューは料理名が中国語オンリーのものと、英語と中国語を併記したものの2種類あり、どちらも内容・値段は同じです。どちらを渡されるかは受付スタッフの判断ですが、必要であれば交換してもらってください。記入用の鉛筆はカウンターにあるのでご自由に。
※主なメニューについては、このページの上にある「メニュー」タブをクリックしてください。
こちらは中国語表記オンリーのメニュー。 ※用紙の色は変わることがあります。
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こちらは英語と中国語の併記。でも中国語の方がわかりやすいかも…。 ※用紙の色は変わることがあります。
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●おすすめメニュー
※料理は不定期に内容が変わります。
■酥皮焗叉燒包(チャーシュー入りメロンパン)
サクサクした表面のメロンパンの中にチャーシュー餡が入った、添好運イチオシのメニュー。ほんのりした甘さと甘辛い味付けのチャーシュー餡の見事なコンビネーションは、一度食べたら病みつきになること間違いなし!小ぶりなのでペロリといけちゃいますよ。
■晶瑩鮮蝦餃(エビ餃子)
半透明のモチモチの皮に包まれたプリプリのエビは点心の定番。日本人の場合はついつい醤油をつけたくなりますが、しっかり味がついているのでそのままどうぞ。テーブルに置かれた辡椒醤(唐辛子ペースト)を少しつけるとうまさ倍増。
■古法糯米鶏(鶏おこわ)甘辛い味付けの鶏肉が入った蓮の葉蒸しのおこわ。サイズも大きめで、中にはお肉がぎっしり詰まっています。結構おなかに溜まるので、がっつり食べたい人におすすめ。ただし1人1個はちょっと多いかも・・・。オーダーする際は、おなかとしっかり相談してくださいね。
■煎臘味羅白糕(中華ソーセージ入り大根餅)
大根餅自体はとても淡白な味ですが、細かく刻まれた中華ソーセージがアクセントになっています。エビ餃子と同じく、辡椒醤を少しつけるとさらにおいしさが引き立ちます。
■豉汁蒸排骨(スペアリブの黒豆味噌蒸し)
しょっぱ系の点心。黒豆味噌は少しだけクセのある味ですが、日本人なら問題ないでしょう。少しだけ添えられたニンニクと唐辛子の輪切りが食欲をそそります。ついつい白いご飯が欲しくなりそうな味付けです。
テーブルには醤油、ウスターソース、辡椒醤などの調味料があるのでご自由に。
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お茶はセルフサービスです。お茶代がしっかり取られているので、遠慮なく飲みましょう(笑)。
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●お会計は?チップは必要?
香港のレストランは、テーブルでお会計する場合とレジで直接お金を払う場合の2とおりありますが、添好運は後者。注文した料理が全部運ばれたらスタッフが伝票をおいてくれるので、それを持ってレジに行って支払います。相席の場合は、ごくまれに伝票が間違っていることもあるので、支払い前にしっかり確認するようにしてください。なおレジはテイクアウトカウンターと同じ場所、お店の正面に向かって右側にあります。
チップは任意です。お店のサービスや味に満足したようであれば、レジにあるチップボックスに心づけを入れてください。
注文した料理が全部揃ったら、スタッフが伝票を置いてくれるので内容の確認を。
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伝票をここに出して、お金を払います。チップボックスはここにありますよ。
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いかがでしたか?
ミシュラン獲得店の系列と聞くだけで、思わず身構えたり、敷居が高いようなイメージがありますが、こんな気軽で、しかもファーストフード並みに安いお店もあるのは、さすが「食の都」。おまけに旅行者にとってこの上なく便利なロケーションというのもプラスですね。みなさんも香港を訪れた際には、ぜひとも足を運んでその味を実際に自分の舌で確認してみてください。
以上、香港ナビがお伝えしました。