マンゴー・パンケーキとドリアン・パンケーキで一躍有名になった満記。試してみたいメニューが目白押し!
こんにちは、香港ナビです。今日は、上環(ションワン)のウエスタン・マーケット(西港城)にあるデザート専門店、満記をご紹介します。お汁粉風の伝統的デザートからドリアンやマンゴーをフィーチャーした創作デザートまでチョイスは色々。さて、今日はどれにしようかな?
ウエスタン・マーケット(西港城)
ロンドンのコベント・ガーデンにもなぞらえられる、香港のウエスタン・マーケットはその昔本当に市場だった場所。歴史的な建物を保存しようと現在のように改装されてちょっとしたショッピング・モールになりました。イギリス植民地時代の香港らしさが出ている観光名所でもあります。
レンガ造りの重厚な建築は一見の価値あり。
その中に入っている満記はレトロ・モダンなインテリアが建物にぴったりマッチ。
では、さっそく中に入ってみましょう。
マーケット内側からの正面入り口。
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マーケット内側からの入り口には持って帰れるメニューのプリントとビジネス・カードが置いてあります。もらって帰るとデザートメニューの研究に役立つかも。
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日本語メニューもあります。
入り口に一部プラスティック製のディスプレーもあるので、メニューを読んでもイメージがわかない時は参考にしてください。
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本物のレディ・メイド商品も一部ディスプレーされています。ここで指差し注文も可。
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では、さっそく注文してみましょう。
芒果班戟(マンゴー・パンケーキ)$17
満記が一躍有名になったのはこのマンゴー・パンケーキのヒットによって。薄いクレープのようなパン・ケーキが特徴。和訳は確かに「マンゴー・クレープ巻き」となっていました。白いふわふわクリームとマンゴーの果肉のハーモニーが至福の味。
ほらね、中身はこんな感じ。
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こんなパッケージでテイク・アウトもできます。
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焗荔茸西米布甸(紫芋とタピオカのホットプリン)$20
いつも文字がみつからない火へんに局は「オーブンで焼く」という意味の調理法を表わしています。ちょっと焦げ目のついた焼き上がりが魅力的。
芒果布甸(マンゴー・プリン)$17お馴染みのマンゴープリン。満記のは正方形。オレンジ色のマンゴーの果肉が見え隠れしています。マンゴーとドリアンはタイやフィリピンから自社輸入。だから一年中食べられます。
鮮雑果西米露(芒汁)ミックス・フルーツタピオカ(マンゴージュース)$30
西米(サイマイ)はタピオカのこと。マンゴー・ネクターの上にマンゴー、スイカ、パパイヤ、メロンなどのフルーツとグミのようなナタデ・ココに似たココナツの果肉とバニラ・ソースものった豪華な一品。
白雪黒珍珠(黒ミニボールゼリー)$24
黒ミニボールゼリーの和訳はかなり苦戦しているようですが、トロピカルフルーツの種だそうです。カエルの卵ではありません。ぷにゅぷにゅした食感が不思議。マンゴー、バニラ・ソース、龍眼のシロップ煮など日本では見かけない珍しい素材がいっぱい。チャレンジ精神旺盛な方はぜひ試してみてください。
楊枝甘露(ザボン入りマンゴー、ココナッツジュースとタピオカ)$24和訳にかなり苦戦している様子ですが、まさにその通り、マンゴー・ネクターとココナッツ・ミルクをブレンドしたスープの中に、タイのザボンに似た果物とマンゴーの果肉を浮かべたデザート。タピオカのプツプツとした食感もピッタリ。他で食べる楊枝甘露よりかなり濃厚な感じを受けました。
西瓜涼粉(スイカ乗せグラス・ゼリー)$18西瓜(サイグァ)はスイカのこと。涼粉(リョン・ファン)は植物性のゼリー。 黒いゼリーそのものには味がついていないので、このようにフルーツジュースやアイスクリーム、小豆のおしるこ、ココナッツミルクなど、何にでも合います。
ドリアン・スペシャル!(榴槤特区)
満記は香港で初めてドリアン・パンケーキをマーケット・デビューさせたことでも有名。ドリアンは広東語で榴(木へんに連)と書き、「ラウリン」と発音します。初心者は一口でダメという場合もあるほどの曲者。
榴槤班戟(マンゴー・パンケーキ)$17 臭いですぐ分るので間違えることはまずないと思いますが、マンゴー・パンケーキは黄色で、ドリアン・パンケーキは黄緑色。
ふわふわクリームとねっとりしたドリアンの実がピッタリ・マッチして至福の味。ドリアン好きなら絶対に絶対に絶叫ものの一品。ひとりで確実に2個ともぺロッと食べられます。
榴槤忘返(ドリアンと黒いもち米のバニラ・ソース)$35 もち米にならんでポコッと丸々ドリアンが入っているので、テーブルに置かれた瞬間あのドリアン臭がプ~ンと漂ってきます。ドリアン好きにはたまらない瞬間ですが、初心者はここで倒れてしまうか引いてしまうことになるかもしれません。したがって、このメニューはドリアン愛好者或いはデザート黒帯チャレンジャー向き。ドリアンは補身(栄養補給して体を温める)、黒いもち米は補血(血液増強?)効果があるそうです。
美味しい食べ方をご紹介
まず、上から黒、白、アイボリーの美しいコントラストをじっと見つめます。(と、もったいぶる)
そしておもむろにスプーンで黒もち米とドリアンを崩しながら、バニラクリームとからめていきます。
スプーンの上にドリアンと黒もち米とバニラクリームの3種類が揃っていることを確認したら即、口に入れます。ハァ~、最高!
このバニラシロップが固まりかけたシャーベットのような状態なので、ここはもたもたしていないで、溶けてしまう前に素早く召し上がることをおすすめします。 でも、やっぱりどうしてもドリアンは生理的に受け付けないという方には、ドリアン抜きの白雪黒糯米(黒もち米バニラシロップアイス)もありますからご安心ください。
香港伝統的アイテム
湯丸加合桃露(お団子入りクルミしるこ)$21湯丸(トンユン)は白玉団子。中身はピーナッツと胡麻のペースト。おしるこ類に入れて食べると結構お腹一杯になります。ランチ代わりに食べる女の子たちもいるとか。
芝麻糊加豆腐花(豆腐デザート入り胡麻しるこ)$18
くるみ、アーモンド、胡麻などのおしるこはちゃんと自社工場で石臼で挽いて作っています。今は機械挽きですが昔は手で挽いていました。伝統的なこれらのアイテムはお年寄りにも人気。毎日来て食べる人もいるそうです。
南北杏雪耳燉木瓜(白きくらげとパパイアのスープ)$25これも伝統的な糖水(トンソイ)と呼ばれる香港のデザートで、体にいい健康デザートです。
食器もかわいい満記のオリジナル。
香港の有名なデザイナー、トミー・リー氏(Tommy Li)プロデュースのかわいいお皿やスプーン。「これって売ってないんですか?」の質問に、「ただいま検討中。パッケージのデザインが決まったら、発売開始します。」という嬉しい返事!楽しみですね。
満記の成り立ち
満記はもともと学校のクラスメートだった仲良し5人組の女性がジョイントして作った店。それぞれ卒業して大人になって別々の場所で仕事をしていたけれど、その間もずーっと5人の仲良し関係は続いていたのだそうです。香港では、「甘いものが好きな人は子供の頃幸せだった人」というのだそうですが、きっとこの5人も幸せで楽しい子供時代の思い出がたくさんあるのでしょうね。
ロゴにもなっているこの写真はその5人の中の一人が子供だった頃の生写真をコラージュしたもの。これも香港の有名なデザイナー、トミー・リー(Tommy Li)氏の作品。インテリア・デザインも彼が手がけています。
スタートは西貢(サイクン・香港の郊外にある、海鮮で有名な街です)の満記。「~記」という一般的な店名は郊外にある地元、西貢には馴染んでいるけれど、都会へ進出する時、モダンなイメージにしようと「西貢の満記」のと小さくルビをふった上で「手造甜品」(手作りデザート)という名でスタートしましたが、デザートを食べながら「これって、満記じゃないの?」と首をかしげる人が多いので、去年から晴れて「満記甜品」になりました。
現在、香港には香港島・九龍半島あわせて9店舗(2006年2月現在)あります。テイク・アウトのみのお店もあります。(それぞれ店舗の場所柄によって営業時間が異なります。)すべて自社グループで経営していますが、フランチャイズ展開すると品質管理が行き届かないからというのがその理由です。お金儲けに走らず、品質第一。それが生き残りの秘訣なのだそうです。
最近、上海にも進出しました。すでに6店舗あるそうです。日本からもラブ・コールが来ていますが、素材の仕入れの問題でまだ実現にはたどり着いていません。しばらくは香港に来て本場の味をお楽しみください。
いかがでしたか?まだまだこれからの展開が気になる満記を香港からナビがご案内いたしました。
おまけ行き方は基本的に最寄の地下鉄から案内していますが、もし香港島側にいたら、のんびりとトラムに乗って行ってみるという手もあります。
前面にこんな景色が見えたら下車しましょう。
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ウエスタン・マーケット(西港城)行きのトラムだと、ここが終点になります。
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