本場北京の北京ダックの味をここ香港で。日本人観光客にも人気の老舗尖沙咀東の南洋中心に移転して新装オープン。
こんにちは、香港ナビです。本店がある北京で144年の長い歴史を誇る『全聚徳』。ここ香港にもいくつか支店がありますが、今日ナビでご紹介するのは、2008年4月に尖沙咀東の帝国中心から南洋中心に移転した支店です。客の4割が日本人観光客という尖沙咀東にある超有名店が移転したと聞いて、噂の北京ダックのレポートを兼ねて早速、行ってまいりました！
南洋中心は、ホテル日航やリーガルカオルーンホテルなど5つ星ホテルが並ぶ麼地道（Mody Rd）に面しています。ビルの入り口は、ちょうどインターコンチネンタル・グランドスタンフォードホテルの道を挟んだ正面。階段で地下に降りていきましょう。ナビが取材に訪れた時は、まだ移転したばかりとあって、オープン祝いのお花やデコレーションが残されていました。
なんと客の4割は日本人
店の入り口には、大きな水槽が！活きの良さそうな魚がたくさん泳いでいます。中には、薬膳効果の高いスッポンもいましたよ。
中に入ると、キラキラとガラスが輝く巨大なシャンデリアに目が釘付け！！店のど真ん中ですごい存在感を放っています。450席ある広々とした店内は、内装もモダンな雰囲気。香港の酒楼（レストラン）にはなくてはならないテレビもあちこちにセットされ、地元客の飲茶タイムへの配慮もばっちりです。奥には、披露宴や宴会で使用できる舞台も用意されています。飲茶や披露宴など、客のほとんどは地元客かと思いきや、このお店の4割は日本人観光客や在香港駐在員だそうです。ナビが訪れた時も、日本人のお客さんが数名いました！
実はこのお店は、香港内に支店がいくつもある「鳳城酒家」と経営が同じなんです。そのため、北京ダック専門店にも関わらず、「全聚徳」と「鳳城酒家」の2冊用意されていて、「鳳城」の順徳料理メニューも同時に注文できてしまいます。日本語メニューもありますので、言葉の心配はありません。
レストランの中にシャワーブース？
「鳳凰廳」と呼ばれるこちらの個室、なんとシャワーブースがついたトイレが併設されています！なぜ、レストランでシャワー？？お店の方に聞いてみると、食事を始める前や宴会が始まる前に、汗を流してリフレッシュできるスペースを作り、他店にはないユニークなサービスでお客様に喜んでもらうため、だそうです。香港の宴会は夜の8～9時ごろから夜中まで続きます。宴会の前に、シャワーを浴びたり、着替えたりするスペースがあれば確かに助かりますね。香港在住の日本人の皆さんも、忘年会や新年会の時にはこの個室を使って見ませんか？ちなみにこちらの「鳳凰廳」は、定員18名、最低消費料金はHK$8,000です。
名物メニューのご紹介
全聚徳烤鴨（全聚徳北京ダック）
１羽 HK$300、半羽 HK$150
北京ダックは、食材、ソース、皮、焼き上げるコンロすべて本場北京から取り寄せたものを使用しています。
こちらはダックを保存する部屋です。湿気が高いと肉質が変わってしまうため、温度、湿度調整は慎重に行っているそうです。
生後4ヶ月のダックを使用。この店のおいしさの秘密は、生の状態から45分かけてじっくりと丁寧に焼き上げる調理方法にあります。平日で約30～40羽、一日100羽売れた日もあったそうです。
1979年から北京ダック一筋、30年近い経験を持つ北京ダック専門の楊道祥シェフ。テーブル脇で、手際よく北京ダックを切っていきます。多くの日本人観光客が彼と一緒に写真を撮って帰るそうですよ。お店で一番の有名人です。
日本人のお客さんには、北京ダックの食べ方を丁寧に教えてくれます。まずはお肉を1,2枚ほど取り、皮の上にのせます。そしてきゅうりとねぎ、赤味噌をのせます。最後に皮を半分に折り、両端を中に折ればＯＫです。1羽で6～8人用、それ以下の人数の場合は半羽を注文するとちょうどの量です。北京ダックを食べるには、事前に予約が必要な店が多いのですが、こちらの店では事前予約は必要ありません。近くに来たついでにふらりと入っても問題なしです。
紅焼元蹄 HK$168
豚肉と中華野菜を使い、味噌で味付けしています。日本人の口にも合うため人気メニューの一つです。乾いたミカンの皮（果皮）から作った特製ソースで3時間煮込んでいます。とろけるような上質の豚肉を使用し、しっかりと染み込んだ味噌は絶妙なおいしさ。時間をかけてゆっくりと作っているため、余分な脂が抜けて思ったよりさっぱりとした味に仕上がっていました。
宮保蝦球 HK$138
北京料理の定番、エビのから揚げの唐辛子ソースかけ。新鮮なエビを使用し、プリプリとした食感がたまりません。さきほどの紅焼元蹄でも使用した、果皮から作った酸っぱ辛いソースは食欲をそそります。お酒のあてにもぴったりな味ですよ。
鳳城著名窩張大明蝦 HK$68（6個）
広東省の四大料理のひとつ順徳料理の人気メニュー、エビトースト。平らに形を整えたエビをパンの上にのせ、さらに香菜と中華ハムそしてマヨネーズをのせていただきます。あまりのおいしさに、1テーブルで何皿も追加注文する日本人客も多いそうです。
＊鶏 HK$68
冷やした鶏肉の紹興酒漬け。放し飼い地鶏を使用しているから、余分な脂肪が落ちたヘルシーな肉質です。この鶏肉を10年ものの紹興酒で煮込んだ後いったん冷やします。その後、鶏肉から取っただしと共に、再度紹興酒に漬けてできあがり。紹興酒が肉の芯までしっかりとしみこんでいます。だから酔払った鶏、『酔鶏』と呼ばれるんですよ。
大良野鶏巻鮮奶 HK$108
こちらは清朝時代の贅を尽くした宴会、『満漢全席』のメニューのひとつで、豚肉の脂肪と順徳の地鶏を中華ハムなどで巻き、さらに弱火で揚げたものです。春巻きのようにパリパリとした食感、鶏肉のうまみが十二分に引き出された贅沢な味わい。お皿の中央は、水牛の牛乳と卵白を、油を使わずに炒めたものが盛り付けられています。カニ身、オリーブ、中華ハムをと一緒にいただきます。濃厚な地鶏の味とさっぱりとした卵白の味、一皿で二つの異なった味を楽しるのはうれしいですね。
お酒は青島ビール、ブランデー、赤ワイン、白ワインのほかに、3年、5年、10年の紹興酒などが豊富に揃っています。
いかがでしたか？本格的北京ダックと順徳料理が同時に楽しめるなんて、食の街香港ならではの贅沢なチョイス。昼間は点心のメニューも揃っているので、飲茶でも使えます。ショッピングのついでに昼でも夜でも大活躍しそうなレストラン。尖沙咀東のホテルへ宿泊される方は、ぜひこの店の北京ダックを味わってください！！以上、香港ナビがお伝えいたしました。
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