中環の真ん中で50年の歴史を誇る老舗茶餐廳。おなじみのメニューからここにしかないオリジナルまで、香港の味を食べつくそう!
こんにちは、香港ナビです。セントラルとSOHOエリアをつなぐヒルサイドエスカレーターから下を見下ろすと、花や雑貨を売る露店が並ぶ通り(Gage Street)があります。その通りの一番手前に緑色の屋台が見えますが、これは香港でいう大牌檔。大牌檔が並ぶ通りから横道に入ったところにあるのが蘭芳園1号店です。2年前にナビが取材した当時とまったく変わらない店のたたずまいで、この店の初代オーナーである林さんと、現在店を取り仕切っている息子さんの元気な姿も変わらず。さて、今日ナビがご紹介するのは、既にご紹介済みの1号店の2軒隣にあるこの蘭芳園の2号店です。メニューはほとんど同じですが、2号店にしかないメニューもあるとのこと。また、1号店が夜は6時に閉まってしまうのに対して、2号店は朝8時から夜8時まで営業時間が長めになっています。早速、行ってみましょう。
お店の前には新聞や雑誌の切り抜きがたくさん貼ってありました。その中には80年代香港で大人気だったグループ「Winners(ウィナーズ)」の写真も。譚詠麟(アラン・タム)や阿Bは今でも活躍中ですね。
2号店には1号店独特のレトロな雰囲気はなく、香港のごく一般的な茶餐廳スタイル。店内も明るく、香港中のどこでも見つかりそうなローカル色満点レストランです。
茶餐廳の定番メニュー
薯仔鮮茄湯底猪扒煎蛋通粉(ドリンク付きセット) HK$32
ジャガイモとトマトを煮込んで作ったスープは香港人の一般家庭でもよく作られる定番メニュー。これをマカロニのスープとして使っています。ジャガイモは崩れ落ちそうなくらい、とっても柔らかくて、まさしく家庭の味。ポークステーキは柔らかくてジューシー。たまご焼きものってかなりボリュームがあります。このセットには猪仔包か厚切りトーストがついてきます。猪仔包の外側はカリッとクリスピー、中はバターと練乳がたっぷりサンドされています。そしてこの店の名物、滑らかな舌触りのミルクティーをセットにしたら、ホンコンB級グルメを制覇したも同然?!
猪扒包に負けないお店の新作!
芝麻牛脷包 HK$11 ドリンク付きセット HK$20
大人気の猪扒包を更に進化させた新メニュー。牛[月利]というのは牛タンのこと。つまり、牛タンをサンドしたハンバーガー。ちょっと想像がつきませんね…。牛タンの下には薄くスライスしたトマトとマスタードソースがついています。恐る恐る食べてみると…牛タンがまるでローストビーフの薄切りみたい。柔らかい~!牛タンの独特な臭みもありません。何で普通の牛タンがハンバーガーになるとこんなにおいしいのでしょう?マッ○のハンバーガーより断然こっちの方がおいしいです!
ご飯メニューも充実!
五香肉丁咸蛋撈飯 ドリンクセット HK$36
鳥の手羽先とスパイスの効いた豚肉の醤油煮に白飯のセット。アヒルの卵の塩漬けを潰して、ご飯全体に混ぜます。ちょっとご飯はぱさぱさしていますが、炒飯と違って油を使っていないから、外食だけどヘルシーメニュー。手羽先はカラッといい感じに揚がっていて、豚肉の醤油煮の濃い味にぴったりマッチ。
マレーシアのメニューもあります
喇沙石班湯米 ドリンクセット HK$34
この店の名物メニューの中には、マレーシアのラクサなど多国籍な料理もあります。ちなみにラクサは2号店にしかないそうです。麺の上にのっている肉厚のガルーパのフライは、衣にたっぷりの卵を使用しているので甘くて食べ応え十分。ビーフンにココナッツスープの味がしみこんで、ほどよいスパイシーテイストに仕上がっています。辛いものが苦手、そんな方でも問題なさそう。
出前一丁はただのインスタントラーメンではありません
叉焼汁猪泵兜撈丁 ドリンクセットHK$36
出ました、出前一丁を使用した撈麺(ロウミン)。1号店の記事内では鶏肉の出前一丁でしたが、今回は豚肉を使った出前一丁のメニューをご紹介します。豚の頬肉と頸肉を使い、たまねぎや山椒を混ぜた叉焼ソースでからめた撈麺。豚肉は食べやすい大きさにカットされ、味は蜂蜜をぬったハニーポークのようなジューシーな甘さです。豚の頬肉と頸肉は、香港の茶餐廳メニューの中にもよく登場するので、一度は試してみてください~!
スペシャルドリンク
夏場にちょっと冷た~いものが飲みたい時にオススメです・・・
秘方咸檸七 HK$16 まるごと1個の塩漬けライムをセブンアップと共に。レモンよりも酸味が強くて、喉の渇きを潤したり、喉の痛みを和らげてくれるそうです。見ているだけで唾が出てきますね。
自製[多句]薑七 HK$16
一口飲むと、わかります。これは生姜です!更にレモンも使用。香港の茶餐廳にはちゃんと体のことを考えたメニューがそろっているんです。
一部のメニューには日本語もついています。が、微妙に日本語がおかしいのはご愛嬌。日本人観光客にとってはありがたい配慮です。
取材が終わって、レジに座っていたスタッフの方に挨拶をすると、その方も林ファミリーの一員でした。取材中ずっと手伝ってくれたスタッフは林さんの末っ子だそうです(本当は従業員)。ここで働いているスタッフはみんな家族もしくは家族同様に仲がよく、わきあいあいと楽しく仕事をしているのが、ナビにもよーく伝わってきました。香港では週末に休みを取る飲食店はほとんどないのですが、2号店は土曜日、1号店は日曜日がお休みですので、ご注意くださいね!以上、香港ナビがヒルサイドエスカレーターの上からお伝えいたしました!