甜蜜蜜

こんにちは　香港ナビです。香港スイーツと聞くと何を思い浮かべますか？牛乳プリン？マンゴープリン？亀ゼリー？これらのデザートしか思いつかない人が多いはず。今日は見た目も味もちょっと他とは違う、オリジナリティーの高いメニューがたくさん揃ったお店、「甜蜜蜜」をご紹介します。

1988年にオープンしたこのお店は、お客さんに甘いものを食べてみんなでハッピーになりましょうという意味をこめて、「甜蜜蜜」という名前をつけたそうです。英語の名前は”Happy Together”。日本語のメニューを開けると、見た目が洋風でおしゃれなスイーツがいっぱいならんでいます。

まずはこのお店の代表的なメニュー・・・

ディープフライマンゴーアイスパンケーキ　炸芒雪糕班戟　HK$38

マンゴーの果肉とマンゴーアイスクリームをパンケーキの生地で包んで24時間凍らせておいたものを油で揚げたものです。外はアツアツなのに、中はとっても冷たくて不思議なデザートです。半分に切ると、アイスで包まれたマンゴーがきれいに見えます。マンゴーアイスクリームは甘すぎず食べやすいのですが、かなり冷たいので、マンゴー自身の味ははっきりわかりません。でもパンケーキは風味も良くてとてもおいしかったです。

パンケーキが熱いので、あっという間にアイスクリームが溶け出し、パンケーキに溶けたアイスクリームをからめて楽しむこともできます。まわりには、キーウイ、いちごなどフレッシュフルーツがたっぷりとあしらわれ、パンケーキの下にもメロンなどのフルーツがいっぱいかくれた贅沢な一品。一人で食べるのにはヘビーなので、これをオーダーするときには二人でシェアした方がよさそうです。

1998年のオープン時、このお店の第一号オリジナルメニューとなった、かなりびっくりのめずらしいメニューをご紹介します。

ベークトパイ豆腐プリン 焗酥皮豆腐花伴朱古力汁　HK$32

この名前を聞いてどんなデザートを想像しますか？？出てきたものはこれです。

お店の方に、まずはチョコレートソースのかかったクリスピーなパイ皮を楽しむところからすすめられました。パイ皮はカリカリでとってもおいしかったです。その後で、豆腐花とチョコレートソースをよく混ぜて、プルンプルンの豆腐花をいただくのです。日本では甘い豆腐を食べる習慣がないので、豆腐花自体は好き嫌いがはっきりわかれると思います。ナビ自身はあの豆くさいにおいが苦手なので、チョコレートソースでいただいたとしてもちょっぴり苦手な味でした。でも豆腐花も自家製ということで、このお店自慢の一品です。

さて、ホットなメニュー最後の一品は

オレンジチョコレートスフレ 焗香橙朱古力軟心梳乎里伴青檸雪葩　HK$38

スフレと言うと、何年か前に香港で大流行したことがありました。最近はあまり見かけることがなかったのですが、こんなところでお目にかかれるとは思いませんでした。メニューにはプレーンなスフレもありましたが、ここはお店が思いっきりすすめてくれたオレンジ風味のスフレを選んでみました。

焼きたてでふわふわのスフレをスプーンで崩すと、中からダークなチョコレートが見えて来ます。そのチョコレートとスフレをふんわり混ぜて食べると、チョコの風味の中から爽やかなオレンジの風味が口の中に広がります。オレンジの皮と身の間の部分を細かく細かく切ったものをスフレ地の中に混ぜているので、人工的な風味ではなくとても柔らかいのです。スフレのトップにはクリスピーなフレークがのっていて、その食感もなかなか楽しめます。オレンジソースも別についていますが、このソースはとっても甘いので、スフレのみでいただいたほうがおいしいです。つけあわせはキュッと爽やかなライムシャーベットです。スフレで大満足なので、シャーベットはなくてもいいかな？

このメニューのアイディアとなったのは、Jacobs Chocolate Waferというお菓子で、ウエハースの中にオレンジ風味がはさんであり、それをチョコレートでコーティングしてあるお菓子だそうです。普通のお菓子の味をヒントに、ここまでオリジナリティーにあふれた一品をクリエイトできるところが、さすがホテルで修行を積んだシェフのなせる技！ディープな味わいにナビは感激してしまいました。お～いしぃ～！！

熱々メニューを楽しんだ後は、今度は冷たいメニュー登場です。

シャーベットのまわりにはマンゴー、イチゴ、キーウイなどのフルーツトッピングと、寒天ゼリー、そして海藻珠と呼ばれる、プチプチとした食感の不思議な食べ物がいっぱいのっていて、シャーベットと一緒にプチプチ感を楽しめます。寒天ゼリーも海藻珠もどちらもヘルシーフードなので、体重が気になる人にはこのシャーベットをおすすめします。脂っこい中華料理を食べた後に食べたい一品です。

次はちょっとヘビーなマンゴーアイスクリームをふんだんに使ったメニュー、その名も

マンゴーロマンス 鮮芒果玉露伴青檸雪葩　HK$38

たっぷりのマンゴーアイスクリームは、ねっとりとしたアイスクリームの中に氷の粒が入っていて、シャーベットとアイスクリームの中間のような感じです。アイスはそれほど甘くありませんが、マンゴーアイスクリームの上には、先ほどのスフレでも使われていたライムシャーベットとイチゴがのっています。さらにアイスのまわりにはマンゴーの果肉、ナタデココ、海藻珠がたっぷりのっているので、ボリュームがすごいです。2～3人でシェアするとちょうど良い量です。

さて、最後はとっておきのメニュー、

毎日夜9時を過ぎると、香港の若い人たちがいっぱいやってきて、お店のピークタイムをむかえるそうです。9時を過ぎると並ばないといけないこともあるので、早い時間帯にお越しくださいということでした。

今日ご紹介したメニュー以外にも、食べてみたいなと思うデザートがたくさんありました。天津甘栗のパイ、フルーツをチョコにディップして食べるチョコレートフォンデュー、英国風のチョコレートプリンなどなど、好奇心をそそられるメニュー作りはたいしたものです。

甜蜜蜜のデザートどうでしたか？尖沙咀の茶餐廳が密集する厚福街に店をかまえて9年、オリジナルデザート一筋で頑張ってきた甜蜜蜜、他のお店でも食べられる漢方メニューや普通の飲み物ももちろんありますが、是非　シェフの工夫あふれたおいしいデザートをお試しください。以上、香港ナビがお伝えしました。