創業1946年、老舗の粥麺専門店がゴージャスにグレードアップ。ハイソな店内で昔ながらの香港粥麺はいかが?
こんにちは、香港ナビです。以前特集した粥麺専門店の中でも有名かつ大人気の老舗、創業なんと1947年の何洪記粥麺専家が当時のコーズウェイベイ路面店より移動したと言うお知らせを受け、早速新店舗の取材に行ってまいりました。
お店はショッピングモールの中に!
お店のエントランス
新店舗は以前のネオンサインが目を引く旧路面店とはガラッと雰囲気変わってコーズウェイベイのアップルストアなども入った最新高級ショッピングモール、ハイサンプレイスHysan Placeに移転しました。
現在ハイサンプレイス12階に大きく店舗を構える何洪記。店舗のデザインも大きくグレードアップしたようです。以前のネオンサインの書体はそのままに、今はゴールドプレートと大理石で店名が表示されています。
店内の様子は…
店内はエメラルドグリーン、大理石、白、金の四色で統一されています。壁に大きく飾られた牡丹のパターンやボックスシートに施された可愛らしいソファデザインにオーナーのミセスホー(何)の女性らしいセンスが反映されています。
メニューを覗いて見ましょう
当時から変わらないロゴ。姉妹店正斗と同じデザイン。
美しい写真で彩られたメニューには、以前のネオンサインの写真が堂々と表紙に大切な歴史の一部として掲載されています。その後、大きく5年連続でのミシュラン一つ星獲得についても書かれていました。
当時のネオンは今も誇りですね
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ミシュランスター獲得店
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見やすく綺麗なメニューです。一部をご紹介しましょう。
新店舗ではオープンキッチンで、料理人がワンタンを作ったり料理を仕上げたりする所を見て楽しむことが出来ます。カメラを向けるとにっこり笑ってとってもフレンドリー。
さっそくお料理に舌鼓!
巧製南乳猪手麺 HK$46
Noodles in Soup with Pig’s Leg in Bean Sauce
豚足の煮こみ入りタン麺
こちら、何洪記の看板メニューはもちろん今も健在でした。「豚足の味は何洪記が一番美味しい」という人も多いんだとか。ちなみにこのメニュー、香港の行政長官のドナルド・ツァン長官の大好物だそうです。昔からずっとご家族で何洪記に食べに来られている常連さん。昔はお子様連れで、現在はご夫妻だけで来られるそうです。
やわらかーい、豚足です
香港の小さな深めの器にモリモリと盛られた大きな豚足。早速食べてみると、成程、と思わず納得する柔らかさと絶妙な味付け。長時間じっくり煮込んだのがすぐに分かります。ほんのり八角が香る味付けもしっかり染み渡っていますが濃すぎず、麺とスープの味付けを邪魔しません。どこかホッとするような逸品でした。このコラーゲンたぁーっぷりの豚足。香港ビギナーでこのタン麺をクリアした方は、すでに「香港上級者」!?
なみなみのお粥
雙拼粥 HK$52
Congee with 2 Selections
お好み粥(2種トッピング)今回、ナビはお魚のスライスと塩漬け豚肉(脂身の少ない豚肉を裂いたもの)をお粥のトッピングにセレクト。なみなみに注がれたお粥の中にトッピングが隠れています。実際中を探ってみるとお魚は身の比較的しっかりした白身魚と豚肉がタップリ出てきました。
お粥は山の幸から海の幸まで色々なトッピングから選ぶことが出来ます。
とろとろのスジが絶品
原汁柱候炆牛腩HK$46
Chu-Hau Beef Brisket
牛筋の煮込み(Sサイズ)こちらも、シェフのおススメの一つになっていた一品。日本でもそうですが、牛筋は何だか庶民的な懐かしさの漂うメニューですね。豚足をこれだけ美味しく作るお店なら牛筋はまあ間違いないだろう、と言う事でこちらもオーダーしてみました。
お味の程は、期待を裏切らない出来栄えでした♪長時間煮込んだトロトロの筋が牛筋好きならたまりませんね。こちらは日本の牛筋同様少し濃い目の味付け。お酒がよく合いそうなメニューです。Sサイズでも2人で十分な位の量があります。
ピーナッツが新たに加わった様子
爽脆薑葱鯇魚皮 HK$40 Raw Fish Carp Skin with Ginger and Spring Onion
生姜とねぎ入り、草魚の切り身移転前もあった鯇魚という魚の皮のメニューです。
香港ではよく、油で揚げた魚の皮を麺やお粥に入れてたべます。何洪記では、潮州スタイルの揚げたタイプではなく、生のタイプの広東式にも挑戦することが出来ます。メニュー上お粥には登場しませんが、今も何洪記のシェフおススメメニューとして単品で注文できます。皮にはお醤油ベースのソースとオイルがかかっていて、ショウガ、ネギ、皮付きピーナッツがのっています。
この写真だと魚の皮なのがお分かり頂けます
以前は完全な生だったようですが、今回は軽く下茹でしてある印象でした。臭みはなく、魚の皮とは思えないしっかりとした噛み応え。例えるならばキクラゲのようです。魚の皮だけを楽しむチャンスもなかなかありませんので、特にこの機会に試してみてはいかがですか?
今回はお腹いっぱいですが…
今回は何洪記らしい広州スタイルのお粥と麺のメニューを中心にトライしましたが、飲茶やデザートのメニューも充実しています。今回は無念にも食べ切れなかった為挑戦できませんでしたが、美味しそうなメニューがまだまだ沢山あるようです。是非直接行って確認してみてください。
時代の変遷と大幅な内装のアップグレードにより、メニューのお値段が当時より上がったようでしたが、お店は開店すぐに人で埋まり予約もいっぱい。今も変わらず多くのファンから熱烈な支持を受けているようです。ショッピングついでに立ち寄るのに益々便利になった何洪記、是非試してみては如何でしょうか。特に生の魚皮はなかなか味わえません!以前同様遅くまで営業しており、朝の11時半から夜11時までの営業です。以上、モダンに進化した老舗粥麺家を見て、香港の時代の流れを感じずには居られない香港ナビが銅鑼灣からお届けしました。