オーナーのこだわりとアイディアが人気の秘訣！行列のできるスウィート。
こんにちは、香港ナビです。いろいろな中華料理を楽しむのが香港旅行の目的とされる方も多いようですが、それと並んでこの頃は、『私の目的は、香港スウィートの食べ歩き！』なんて女性もいらっしゃるのでは？甘いものは別腹！なんてよく言いますが、食事と違って絶対食べなきゃいけないってわけのものじゃないからこそ、おいしくて、見た目にも美しく、雰囲気の良いお店で味わいたいもの。そこで今回は、一般の住宅街にありながら、地域の住人はもとより、わざわざ食べに来るお客さんで夜は常に行列ができ、映画やドラマの撮影場所としても有名で、香港のスターがこぞってお忍びでやってくるというとっておきのお店をご紹介いたします。
まずは、行ってみましょう！
お店の場所は、紅磡（ホンハム）地区にある住宅街の中。観光の中心である繁華街からは少し離れていますが、決してわかりにくいところではありません。ちょっと自力で行ってみましょう。
まずはわかりやすいところで、KCR紅磡(ホンハム)駅からスタート。紅磡地区へ続いている陸橋がありますから、そこを行きます。
陸橋を最後まで行くと、右側に黄埔花園（ウォンポーガーデン）の住宅街が見えてきます。
陸橋を突き当たりで降りて、その住宅街方向(右側)に沿って歩きます。
最初の信号を左折して、そのまままっすぐ進んでください。
小さい祠を越えていきます。
そのまま、右方向に進んで、最初の道を左折してください。看板がすぐ見えてきます。
お店の雰囲気は？
もともとは、1軒で始めたこのお店ですが、人気が広がってあまりに行列ができるようになり、いつもお店からお客さんがあふれてしまう状態が続きました。そこで、去年お隣にお店を拡張いたしました。だから、お店は2件並びになっています。
まずは、向かって右側、1号店からご紹介いたします。
店内は白を基調にしていて、大きな丸テーブルと四角いテーブルが余裕を持って並べられています。店内の真ん中に、お勘定があるので便利です。
なんといっても、すぐ目に入ってくるのは、この壁に書かれた絵ですね。昔懐かしい香港の街並みを再現しているもので、書かれている看板名なども実在した名前なんですよ。オーナーの友人である、広州在住の画家の方が特別に描いてくれたものなのだそうです。
キッチンもオープンで明るく、清潔感が漂っています。この奥にもまだ、キッチンはあります。
大きな冷蔵庫には、冷たいデザート系が入っています。
チャイニーズスウィートには欠かせない、豆類がさり気なく飾ってあります。
こちらのお店は、様々な賞を受賞していることでも有名です。
映画やドラマの撮影でよく使用されるお店ですので、そのときの記念写真がいっぱい。また、ここの評判は口コミで芸能界にも広がっていますので、芸能人がお忍びでやってくるところとしても有名なのです。だから、この店に夜遅くにやってくるお客さんの中には、そんなお忍び芸能人目当ての人も少なくありません。
モダンな中にも、こんな伝統的な感じのメニューも掛かっていま
偶然にも、店内でデザートをお楽しみ中の、ご近所の日本人の皆様にお話を伺うことができました。よくランチの帰りにここに立ち寄るのだそうです。一般的なチャイニーズスウィートのお店と違って、甘みを抑えたあっさりとしたおいしさで、量も多く、リーズナブルなところがとてもお気に入りだとか。
こちらは、木目の色が基調ですが、お隣と違って派手でポップな感じがします。長細い店内です。
こちらにもやはり、大きな絵がありました。どこから見ても、雰囲気がありますね。お店自体が絵になります！
反対側は、鏡になっています。照明や店内のカラーともマッチしていて、狭さを感じさせません。ここにも、数々のスターの写真が飾ってあります。
やはり、ここにも伝統的なメニューが。
ガラス張りにしたテーブルの上にも、このお店の関連記事などが、挟んであります。
オーナーの林(りん)さんご夫妻は、この紅磡地区在住の地元に根付いたお二人。ご主人は、長年旅行会社で働いていらっしゃいましたが、甘いものが大好きで、仕事でいろいろな国のスウィートを食べ歩いているうちに、自分でも作るようになったのだとか。いつしか趣味が高じて、行きつけだった甘味のお店に頼みこんで、半年間みっちり基本を修業した後、1999年に今の場所の近くにお店を開きました。当初は、伝統的なチャイニーズスウィートを数種類のみ扱う小さなお店でしたが、既成の原料を使用せず、胡麻や豆をすべてお店で自ら擂って製造している、手間隙かけたそのこだわり味は、瞬く間に評判を呼び、1年後には今の場所に移転。店構えも立派になりました。それとともに、伝統の味をもっと若い人たちにも伝えたい、そしてチャイニーズスィートが健康や美容に最適であることをもっと広く知らせたいというご主人の思いが、このお店独自のメニューのアイデアへと繋がって、お店のメニューは増える一方。そしてその独自のメニューの評判は…….行列の長さが物語っていますね!どんなに商売が繁盛しても、今までの製作法は変えず、手間暇掛けてきちんと仕上げなければ意味がないとおっしゃるご主人ですが、夢を託すことのできるコックを育てて、暖簾わけができるようになれば……と、おっしゃっていました。
早速、独自のメニューを！
どれも、これもご紹介したいものばかりですが、今回はお店で人気のメニューを8品、選りすぐってお届けいたします。
“芝麻蛋白燉鮮奶”（胡麻のお汁粉入りミルクプリン） ＄17
こちらが、このお店で最初に作られた独自のスウィートメニュー。そして、それ以来一番人気のメニューとして君臨しています。もともとある伝統的な“蛋白燉鮮[女乃](ミルクプリン)”と“芝麻糊（胡麻のお汁粉）”をミックスさせたもの。ぱっと見かけだけでは、ふつーのミルク色なのですが………
混ぜるとご覧の通り。中から、黒い胡麻が出てきます。胡麻のお汁粉は甘さ控えめながら、胡麻本来の風味を崩さず、まるで胡麻そのものを食べているような香ばしさが、口いっぱいに広がります。だから、ミルクプリンの甘さによくマッチして、2つの味が一緒になって、ひとつのうまみを引き出しています。滑らかなやわらかさで、喉をすべるように入っていきます。
“合桃蛋白燉鮮奶” （胡桃のお汁粉入りミルクプリン）＄17
こちらは、“合桃糊（胡桃のお汁粉）”とのマッチングで。
こちらの組み合わせも美味！まろやかな胡桃の風味がたまりません。！！
テーブルには、この人気メニューの食べ方指南が書いてあります。まずは、すぐにかき混ぜないこと。ゆっくり、ミルクプリンだけを半分位食べていくと、胡麻（または胡桃）のお汁粉が自然にでてくるので、それを味わって食べて、最後にかき混ぜてミックスした味を楽しむ、そう1個で3種類の味わいが楽しめるというわけ。お得でしょ!
“香滑氷凍楊枝甘露”（ヨンジガムロ） ＄22
香港で、女性に人気ナンバーワンのデザート。マンゴーとグレープフルーツのとろみをきかせたジュースにミルクを混ぜ、タピオカ、マンゴー、グレープフルーツをいれた、フルーツ感覚の強いデザート。飲むような感覚ですね。でも、こちらの楊枝甘露は、マンゴーが大きくって、しかもグレープフルーツがぷりぷりと粒立っているんです。なんと、グレープフルーツは毎日手でむいて実を採っているんだそうですよ。新鮮なことこの上ないですね。
“芒果珍珠黒糯米”（モンゴウチャンチュウハクロウマイ） ＄22
黒いもち米のペーストに甘い蜜とココナッツミルクをかけた“黒糯米”に、マンゴーと“珍珠（真珠の意味）”と呼ばれるちょっと固めの丸いゼリーを載せたもの。一見、ちょっと甘そう?と思いますが、控えめな甘さで、ボリューム満点でも、完食！」
“白芝麻雪耳杏仁露”（バッチマアシュッイハンヤンロウ） ＄20
アーモンドのとろみのあるジュース“杏仁露”に、“雪耳”という滋養に効果のある植物を入れ、白胡麻を振り掛けました。滑らかなとろみのあるジュースなのに、“雪耳”のこりこりした歯ごたえと白胡麻の粒粒のコントラストが、不思議な食感の暖かいスウィートです。
“至Ｑ新鮮芒果撈”（ジＱサンシンモンゴウロウ） ＄24
夏にもってこいのメニューは、カキ氷！？といっても、その中に細かく刻んだモンゴーと、“Ｑ果”と呼ばれる蒟蒻からできたカラフルな食べ物をミックスしています。見た目にもかわいくて、食感もたのしいです。ミックスする果物はマンゴーのほかに、すいか、メロンなどもあります。2種類の果物を組み合わせたり、小豆やココナッツミルクなどトッピングはいろいろ選べます。
“櫻桃小丸子”（ストロベリーサンデーのバナナと白玉添え） ＄22
“櫻桃小丸子”とは、実はちびまるこちゃんの広東語名なのです。だから、よく、白玉や、丸い形のゼリーなどを使ったメニューにこんな風に名づけるお店も多いんですよ。こちらは、新鮮なストロベリーをそのまま氷にしてサンデー状にし、そこにシロップをほんの少しかけるだけ。だから、イチゴそのままのおいしさを味わえます。甘いときもすっぱいときも、そのときの果物にあわせて味が一緒じゃないんです。それがまた、新鮮さの証明でもあります。
“奇異小丸子”（キウイーサンデーのバナナと白玉添え）＄22
こちらは、キウイのサンデーで。上から見ても花のようで、見た目にもほんとにかわいいですね。もったいなくって、見とれていると、溶けちゃいますよ!
いかがですか？こちらのお店の名前の由来でもあるように、胡麻や豆類をふんだんに使った伝統的な中国のスウィートは、美容と健康を考えた身体のための食べ物なのです。だから、食べれば食べるほど、いいんです！また、香港ならではの、豊富で新鮮なフルーツを使ったビタミンたっぷりのフレッシュなデザートと合わせれば、鬼に金棒！！伝統と現代のミックス、このオーナーの観念が、お店の内装といい、メニューのアイデアに反映されていますね。ぜひ、皆さんも足を運んでみてくださいね。わざわざ、探して行く価値あり!!以上、香港ナビがお伝えいたしました。
おまけのうれしいお知らせ！！
こちらのお店では、平日の14：00から18：00の間に限り、2号店を貸しきっての食べ放題サービスをしています。料金は、1時間の時間制限で、お一人＄50！！ただし、10名以上からの受付となります。（また10名以下の場合でも、＄500で受付可能。）友達とのグループ旅行ででも、立ち寄って貸切でワイワイたくさんのスウィートを楽しんじゃうっていう計画はいかがですか?また、香港在住の皆さんなら、お誕生日のパーティーや、ちょっとした仲間の集まりに、利用してみては??
行き方
1. 最初の道を右折、すぐ。KCR紅磡(ホンハム)駅から、陸橋で紅磡地区へ。
2. 陸橋を最後まで行くと、右側に黄埔花園の住宅街が見える。
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