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ぽこぽことした形がかわいらしい香港駄菓子の定番を名店でどうぞ!


こんにちは! 香港ナビです。香港の街を歩いていると、どこからか漂ってくる鼻孔をくすぐる甘い香り。懐かしさにその香りの元をたどってみると、その昔、衛生面を理由に買ってもらえなかった屋台のベビーカステラがつながったような形状のお菓子が!! それがナビと鶏蛋仔(ガイダンジャイ)との出会いでした。以来、それ系の香りがすると元をたどらずにはいられないナビが、やっぱりここが一番美味しい!と昼夜を問わずに通い詰めた鶏蛋仔の名店に潜入してみました。魅惑的な鶏蛋仔、どうぞご覧ください!

ふさわしく、商品は2種類のみ

格仔餅(ガッジャイベン)という鶏蛋仔の生地を応用して作るお菓子は注文に応じますが、店名に「鶏蛋仔」を掲げているだけあって、それ以外のお菓子に浮気はしません。他店で見かけるチョコレート味や抹茶味などのアレンジものもなく、オリジナルテイストのみで勝負しています。その2枚看板は、北角周辺に40店舗もあるといわれている鶏蛋仔取扱店の中で、向かうところ敵なしの独走状態。1日になんと400~500枚も売り上げているそうです。

鶏蛋仔、格仔餅ともに、1枚15香港ドル。2枚買うと28香港ドルになります。(値段は2012年11月8日現在のものです)品質と美味しさを保つためにも、15分以内には食べきって欲しいそうです。

カリカリでモチモチ

鶏蛋仔の主な材料は、卵、砂糖、小麦粉の3つ。それをその日の天気や湿度に合わせて調整をしながら生地にしていきます。生地を溶く水は常温だと傷みが早いため、大きな氷を投入して冷えた状態を保つようにします。その氷の解け加減により生地の硬さが変わってくるわけですが、その微妙なさじ加減はオーナーの廖(リィウ)さんの長年の感と確かな舌にかかっています。
本当の鶏蛋仔は、ぽこぽこの状の中が空洞になったカリカリの層と、生地が詰まったモチモチの層が合さったものなのだそう。その2層にちゃんと分かれてこそ鶏蛋仔独特の食感が生まれるのです。一見単純なお菓子のようですが、生地の硬さ、型に流す生地の量、焼き加減など、できあがりまでずっと気を配り続けなくてはならない繊細な食べ物なのです。

鶏蛋仔と格仔餅の焼き上がりを見せていただきました!

毎日この巨大なバケツに約1杯半の生地を作ります。生地を攪拌するこの機械は北角鶏蛋仔のオリジナル。昔は手で攪拌していたところにこの機械が導入されて、かなりのスピードアップになったそうです。

[鶏蛋仔編]
滑らかに仕上がった生地を、台湾から輸入した鶏蛋仔専用コンロに適量流します。昔は炭火で焼いていましたが、安全面から現在はすべて電化されています。
2枚あわせのコンロをぎゅっと合わせて焼くこと5分少々。
そぉっと上ぶたをはずすと、ポコポコの形もはっきりくっきりの鶏蛋仔が焼きあがっています!
ナイフを使ってそったような形にしながら型からはずし、少し冷まします。焼き立てで熱々すぎるとパリッとした感じが不足してしまい、食感を損ねてしまうのだそうです。時間があれば常温で冷ましますが、なにせいつも行列が出来ている人気店。なんと鶏蛋仔の粗熱を取るための専用の機械までありました。
紙袋に入れて、はい、おまちどう~!!

[格仔編]
鶏蛋仔の生地より卵を多めにして作った生地をワッフルプレートに流します。
ぎゅっと蓋をして待つこと4分。

きれいな格子型に焼きあがりました
さて、ここからトッピングに入ります。まず、焼きあがった生地の半分にマーガリンをたっぷり塗ります。
さらにイーグル社製の練乳とピーナッツバターをこれもまたたっぷりとかけます。
これだけでも「おお!」と驚いてしまうカロリーが予想されるのに、さらに! お好みで砂糖とゴマとココナッツがミックスされたパウダーを格子型が見えなくなるぐらいにどっさりふりかけます!!まん中からパタンとふたつに折ってできあがりです。
高カロリー低栄養なものって、どうしてこんなにおいしいのでしょう。ふんわりとした生地にしみこんだマーガリンの塩気と練乳の甘みのコンビネーションが後を引いてしまってやめられません! この際、栄養価は完全無視でいきましょうっ。

こちらがオーナーの廖さんです

屋台で鶏蛋仔を売り始めたところから初めて15年。8年前に現在の店舗を構え、ジョーダン(佐敦)近くの山林道にも支店をオープン。2007年3月にはMTRから招かれて将軍澳(ショーグンオー)の駅に直結したショッピングモールにも出店予定と勢いに乗りまくっています。生地の仕込みは廖さんしかできないため、ふたつの店舗を行ったり来たりで大忙しの毎日ですが、同じく鶏蛋仔で商売をしていたお母さんから厳しくしつけられた「してはいけないこと」をきちんと守り続け、丹精こめて焼き上げる鶏蛋仔が評価されるのは素直にうれしいと語っています。ひとつわずか10香港ドルのお菓子が放つパワーはこれからどこまで行くのか楽しみですね。

おやつ時は行列必須

午前中は比較的待たずに買えますが、午後1時から始まる昼休みから行列がはじまり、おやつ時は20~30分待ちなんてことも。さらに夕食を終えて街をぶらつく人も買いに来るため、午後8時から閉店まで行列は続きます。並ぶのは少々つらいけれど、鶏蛋仔を手にした人の笑顔をみれば、待つ意味がわかりますよね!
有名ジーンズメーカーのアメリカ人社長が7年間毎日通い続け、日本の精密機器メーカーの社長も「日本で販売したい」と日参したりと、その魅力を語る逸話は枚挙に遑がありません。懐かしい味と独特の食感は、食べれば食べるほどもっと食べたくなります。百聞は一見に……一食にしかず。ぜひ、足を運んでみてください! 以上、昨日も行列に並んだ香港ナビがお伝えしました。

■行き方・交通
1. MTR港島線「北角(North Point)」駅のB3出口を出て右折します。
2. 英皇道(King’s Road)を進み、ひとつ目の角を右折してすぐ右手です。




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記事更新日:2008-01-23

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2006-10-19

スポット更新日:2008-01-23

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